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マイキャリアストーリー

『発信することから、道が拓ける』
ストライク・コンサルティング部 吉原優奈さん【後編】

誰しも迷うキャリアの決断。先輩たちはいつ、何に悩み、どう決断してきたの? 現役で活躍し続ける女性たちに、これまでのキャリアの分岐点と、決断できた理由を語っていただきます。

今回は前回に引き続き、株式会社ストライク コンサルティング部の吉原優奈さんをインタビュー。ストライク入社後、未経験から営業職へのチャレンジを決めた経緯、大事にしてきた考え方を聞きました。

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吉原優奈(よしはら・ゆうな)さん

株式会社ストライク コンサルティング部 パートナー営業推進部2課 会計アシスタント。大学卒業後、日系の航空会社で客室乗務員を約3年経験する。2018年にストライクへ営業事務として入社。新卒採用業務を経て、2022年より現職。

必要とされる人材になるべく、1年間で3つの資格を取得

- 客室乗務員からキャリアチェンジをした吉原さんは、2018年にストライクに入社。当初の職種は“営業事務”でした。 「安定して長く働く」という自身の希望に沿った職種でしたが、心の中では密かに、お客様に直接アプローチできる営業職に挑戦したいという思いを抱いていたそう。しかし、業界・職種未経験からのハードルの高さに、難しいだろうと諦めていたといいます。
「営業事務は、データ入力や資料の取り寄せなど、ミスなく正確に迅速に対応することが求められる仕事で、重要な役割でした。でも私はどうしても、自分なりのホスピタリティやオリジナリティを付加価値として提供したいと思ってしまう性格のようです。目の前にお客様がおらず、顔の見える人に貢献できている実感がなかなか持てないことにもどかしさを感じるようになりました。そうして、だんだんと、『ほかの職種にチャレンジしたい』という思いが芽生え、周りにそう言えるだけの存在になろうと考え始めました」
- その後1年をかけて、MOS(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)や簿記3級、マナーインストラクターの資格などを取得。「1年間でこれだけ取りました。私に役立てることはありませんか」と上司に直談判し、新卒採用を任されるようになったといいます。
「実は資格を取る前にも、上司に職種転換を相談したことがありました。でもそのときは、『今のままで十分やってもらえているよ』と言われてしまった。何も期待されていないから任せてもらえないのだと感じ、必要とされる人にならなければダメだと思ったんです。取得した資格は、それほど難易度が高いものではないかもしれませんが、自分でやると決めて学んで成長していく姿勢を見せたかった。それが、周りへの説得力に繋がると考えました」
- これまで、ストライクとしては数年に一度行っていた新卒採用を毎年行っていくことになったタイミングで、新卒採用を任されました。採用戦略そのものを考えていくゼロからのスタートに携わり、インターンシップや企業説明会の企画立案・運営を担当。学生たちに、ストライクで働く面白さを伝え、M&A専任コンサルタントの仕事を紹介していく中で、吉原さん自身の中に“営業職への憧れ”に似た思いが芽生えていくのを感じたといいます。
「今振り返れば、学生時代の就活のときも、航空会社のほかにハウスメーカーの営業職を受けていて、営業職にはずっと関心がありました。でも、どこかで『売上目標を持ったこともなく、未経験からは難しい』と、自分に対してストップをかけていたのです。
転機になったのは、社内の尊敬している先輩に、営業志望の思いを話したときです。『吉原さんならできると思う!』と即答で背中を押してくれたことで、上司に相談する一歩を踏み出すことができ、異動に繋がりました」
- 思いを発信すれば、周りがチャレンジを後押ししてくれる。「未経験だから難しい」と思い込んでいたのは自分だけだったと気づかされたといいます。
「営業を始める前は、『目標に対して1件も成果を出せなかったらどうしよう』と考えていました。でも、起こってもいないことを心配するのは時間の無駄です。
ストライクには、やりたいと言えばやらせてもらえる環境があり、仮につまずくことがあっても、助けてくれる仲間がたくさんいる。今となっては、何を怖がって自分にストップをかけていたのだろうと思いますね」

できない理由を探すのではなく、発信と行動を続けていきたい

- 思い込みを一つひとつ取り払っていくことは、営業の仕事においても大切なことだといいます。
「会計事務所の先生や、そこから紹介いただいた企業の経営者と話をしていると、M&A仲介に対してさまざまな”思い込み“があると感じています。
『うちの会社なんて売れない』『M&Aをしたら、会社を乗っ取られるんじゃないか』『従業員がリストラされてしまうのではないか』というネガティブなイメージを持っている方、『M&Aは大規模な企業がやるもの。うちみたいな零細企業には関係ない』と決めつけている方もいます。
でも、『今、日本にある企業の約3割は5年以内に必ずM&Aに携わる』と囁かれるほど、M&Aは中小企業にとっても、実は身近なテーマです。また、人材不足が逼迫した今、売り手側の従業員が安易に解雇される例は、ほぼ見られません。こうした思い込みを崩していき、M&Aで幸せになる企業を1社でも多く増やしていくことが、私の役割だと思っています」
- 異業種、異職種から、一歩一歩、キャリアを切り拓いてきた吉原さん。これから、どのようなチャレンジを見据えているのでしょう。
「前職でマネジメントを経験させてもらったこともあり、ストライクでもぜひマネジメントポジションに挑戦したいです。営業未経験から異動させてもらい、上司や先輩方に育ててもらったから今の私があります。これから入ってくるメンバーの育成に携わることで、会社への恩返しがしたいと思っています。
M&A業界は女性が少ないと言われていますが、私の上司は女性です。チャンスはいつも開かれています。固定観念に縛られて、始める前からできない理由を探すのではなく、周りを巻き込み、やりたいことを発信していきたい。そして、“必要とされる存在”になるために今の自分に何ができるのか、常に考え行動する人でいたいなと思っています」





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写真:MIKAGE
取材・執筆:田中 瑠子

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