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マイキャリアストーリー

『日本に投資文化を根付かせたい』
レオス・キャピタルワークス 広報 仲岡由麗江さん【後編】

誰しも迷うキャリアの決断。先輩たちはいつ、何に悩み、どう決断してきたの? 現役で活躍し続ける女性たちに、これまでのキャリアの分岐点と、決断できた理由を語っていただきます。

今回は、前回に引き続き、レオス・キャピタルワークス株式会社 広報部長の仲岡由麗江さんにお話を伺いました。

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仲岡 由麗江(なかおか ゆりえ)さん

レオス・キャピタルワークス株式会社 広報部長兼サステナビリティ経営デザイン室長
2021年8月入社。経営企画&広報・IR室(旧)で上場の実務を担当。2023年7月より現職。

資産運用の現場から社会をよりゆたかにしていく。視座の高い理念に共感した

- 前職で投資信託の営業担当だった仲岡さん。レオス・キャピタルワークスは当時の取引先の一つでした。数多くの運用会社と取引があった中、「レオスで出会う人は、温かくていい人ばかりだった」と振り返ります。
「投資文化を根付かせたいという思いで、前職の営業をしていましたが、目先の数値目標を追う状況に疲弊していたんです。そんな中、レオス・キャピタルワークスの皆さんは、『資本市場を通じて社会に貢献する』という経営理念を本気で追っていました。日本経済を全体的に底上げしていくためには、投資文化を当たり前にしていかなくてはいけない。そんな課題意識にも共感し、この人たちと一緒に働きたい、と思うようになりました」
- 準・創業メンバーの一人である専務取締役CHROの白水美樹さんには当時からいろいろな相談をしていました。当時、IPOに関する知識がそれほどなかった仲岡さんに、IPO準備のプロジェクトのメンバーとして任せた理由はなんだったのか。白水さん本人に聞くと、「言葉に嘘がなく信頼できる人だな、と打合せを重ねる中で感じていった」といいます。「本人がやりたいことをやって、仕事やポジションを任せていけば、のびのび働けるはず。そんな思いを持っていました。」と当時を振り返ります。
レオス・キャピタルワークスは、業界内でも珍しく、女性社員比率や管理職比率が高い。「レオスでは、仲岡さんが本来持つ能力を活かし、本人もいきいきと仕事ができるのではと思った」と白水さんは話します。

そんな白水さんを、「自分を導いてくれた人」と表現する仲岡さん。
「やりたい!という思いを尊重してくれるのが、レオス・キャピタルワークスのすごいところ。現職の広報部長になったのは2023年7月ですが、広報経験が少ない中2人のメンバーを持つマネジメントポジションを任されました。社員の可能性を信じてくれる会社なんだなと改めて感じています」
- メンバーは広報経験が豊富な頼れる存在。「部下という意識はなく、ワンチームで動いている感覚」と話します。
「私がやるべきは、“広報部としての方針をぶらさず、同じゴールを示すこと”。自由にアイデアを出し合う中で、面白い企画が生まれるのが広報の仕事だと思うので、発信することへのハードルを高めては意味がありません。メンバー同士、『こんなことをやってみたらいいんじゃないか』と気軽に言い合える環境を創っていきたいと考えています」

大切なのは、縁やタイミングを掴む“感度”を磨くこと

- 前職でも、チームのマネジメントポジションを経験している仲岡さんですが、そこでは苦い経験があったそうです。自分の業務に追われるあまり、メンバーが置かれている立場に思いを寄せる余裕がなかったと話します。
「メンバーから、『私は仲岡さんのために仕事をしているのではありません』と言われたことがありました。本当にショックで、しばらく立ち直れないくらいだったのですが、そこで初めて、私はただ“自分が”やってほしいことを相手に押し付けていただけなんだ、と気づかされました。自分の業務がこれ以上増えてはパンクする…と、いっぱいいっぱいだったのでしょう。メンバーに対して、いつも一方的なコミュニケーションに終始していたと思います。相手の状況を想像する力が足りなかったこと、気軽に話しかけられるような存在になれていなかったことを猛省しました。
今振り返れば、あのときのメンバーの一言が、今の私の、“チームで動くマネジメントスタイル”を作ってくれたのだと思っています」
- 銀行の営業から、投資信託の運用会社、販売会社を経て現在のポジションへ。そのときどきで、自分がやりたいことを見極め、次の選択に進んできた仲岡さん。その意思決定の背後には、どのような想いがあったのでしょうか。
「どこに行っても通用する人になりたい、という気持ちが常にありました。そのために、『この場所では、営業力を身に着けよう』『次は投資信託の基礎を徹底的に学ぼう』と、次のステップに進むための地固めをする意識で、仕事に向き合ってきました。次の環境へ動くときに迷いがないのは、現時点でできることをやりきった、必要な知識を身に着けた、という自信が持てているからではないかと思っています」
- キャリアは作ろうと思って作れるものではない、と話す仲岡さん。大切なのは、「流れや縁、タイミング」を掴む感度を高めることだといいます。
「キャリアは、過去として振り返るから語れることばかり。なかなか、計画どおりに歩めるものではないと感じています。でも、誰にでも出会いや縁は必ずあるので、それに乗るか乗らないか、“今が動くタイミングなのかも!”と感じ取れることが大事。そのために、自分に関心を持つことが大切なのかなと思っています。どんな仕事をしたいのか、仕事を通じて何を実現したいのかなど自分なりのビジョンを、定期的に考える習慣をつけていると、舞い込んできた出会いや情報に気付くことができる。『これは私にとって、大事な転機になる!』とチャンスを掴むことにつながると思います」

→「前編」はコチラ





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写真:MIKAGE
取材・執筆:田中 瑠子

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