男性育休で得たものとは。復帰後、働き方や家族との向き合い方はどう変わった?
リーダーズ座談会特別編として、育休を取得した男性のオンライン匿名座談会を実施。後編では、育休復帰後のリアルについて語っていただきました!
前編はこちら
目次
【参加者】
Aさん(31歳):マーケティング業務を担当。2026年1月から約4か月の育休を取得。現在、子どもは0歳5か月。
Bさん(29歳):営業職・マネージャーとして組織マネジメントを担当。2025年10月から約2か月の育休を取得。現在、子どもは0歳9か月。
Cさん(32歳):営業職・チームリーダーとしてメンバー育成・業務推進を担当。4歳と0歳4か月の姉妹を子育て中。2026年2月から約3か月の育休を取得。
育休復帰で変わった働き方。限られた時間で成果を出す意識へ
- ーー育休復帰直後、苦労はありましたか?
- Aさん:自分の寝不足も多少はありましたが、それよりも妻の負担の方が大変そうだ、という印象でした。これまで二人で分担していた育児を、日中8〜9時間ワンオペでこなすことになるからです。
そのため妻に少しでも寝てもらえるよう、私が6時に起きて3時間お世話をし、9時過ぎから18〜19時まで仕事をし、22時頃に就寝。妻も22時頃に寝ますが、深夜2〜3時の授乳で起きる、というかたちにしています。
業務そのものは周囲も気を使ってくれて、いっぱいいっぱいになったり頭の切り替えがうまくいかなくなることはありませんでした。
Bさん:私は頭を仕事モードに切り替えることに苦労しました。お客様やメンバーとの会話をスピーディーに進める感覚を取り戻すまでには、少し時間がかかりました。それに育児と仕事の両立が始まったことで、これまで以上に業務に使える時間が限られるように。業務の優先順位を明確にし、すべてを抱え込まず、任せることや手放すことの重要性を強く感じています。
Cさん:約3か月間PCを触っていなかったため、最初は眼精疲労で頭痛がひどくて…。今はBさん同様に、育児をしながらの業務時間コントロールに苦労しています。
Aさん:時間の使い方は変わりましたよね。定時で上がる意識や限られた時間で成果を出す意識は、以前より明確に強まったと思います。
Cさん:そうそう。だらだらと仕事をしない意識は確実に強まりましたよね!忙しい時も、18時30分に一度業務を終え、家族で食事、お風呂と寝かしつけまで行った後に自宅で残務処理をしています。
Bさん:子どもが寝ている早朝に仕事を進めることも増えました。また、限られた時間で成果を出すために、何をやるかだけでなく、何をやらないかをより意識するようになりました。
Aさん:仕事と家庭は、どちらを優先するかではなく、配偶者と話し合って、お互いの負担が偏らないように調整していくものなんですよね。あ、あと価値観の面で「みんな誰かの子どもなんだな」という認識が強くなり、なんとなく人に優しくなれた気がします(笑)。
Bさん:わかるかもしれないです。それに働くパパさん、ママさんの大変さへの解像度も高まりました。管理職としてその点はマネジメントにも活かされています。
Aさん:相手の状況を想像する力は、育休によって確実に鍛えられました。相手が期待どおりに動いてくれない時って相手にも相応の理由があるんですよね。心身ともに大変だった産後の育児を通して、そういったことにも理解が及ぶようになりました。
「取ってよかった」と思える、かけがえのない家族との時間
- ーー育休を取得して良かったですか?
- Cさん:はい。ゆっくりと家族と向き合う時間を確保できたのは、かけがえのない経験でした。
Bさん:私もです。産後は、妻の体調回復に時間がかかったり、子どもが夜通し泣いたりと、大変なことも多くありました。しかし、それを夫婦で何とか乗り越えられた経験は、家族にとって大きな財産になったと感じています。
Aさん:夫婦で大変なことを一緒に乗り越えて一段深い絆ができたことは、育休を取得して本当に良かったと思える理由ですね。それに、一度しかできない産後の育児に当事者として向き合えたのも良かったです。新生児期の成長を間近でたっぷり見られたことは、本当に大きな財産でした。
育休後も続く夫婦のチームワーク。共働きに向けた準備とは
- Bさん:現在、妻は育休中のため、日中の家事・育児は主に妻が担当しているのですが、皆さんはどんな分担をしていますか?
Cさん:明確な分担はしていませんが、妻が料理の担当、私が洗濯や掃除を担当していることが多いです。私も何度か料理にチャレンジしたのですが、どうも苦手で…。
Aさん:我が家もあと5か月ほど妻が育休中なので、私の育児の担当は平日は朝6〜9時と夜のみ。仕事が早く終われば料理や洗濯、ゴミ出しなどの家事も担当しています。休日は主に私が子どもの面倒を見て、できるだけ妻にゆっくりしてもらうようにしています。
Cさん:皆さんこれから本格的に共働きになるフェーズですが、夫婦間で準備などはしていますか?
Aさん:夫婦間で話し合ってスケジュールを調整する、負担を偏らせない、家電を活用する、あとは家事を隙間時間で進めることを習慣化するようにしています。5分でも時間があれば、洗い物や掃除を少し進める。完全に共働きになると、まとまった家事の時間をとることも難しくなると思うので。
Bさん:共働きでは、仕事の忙しさや家庭内の負担が見えにくくなる場面もあると思います。だからこそ、相手に察してもらうのではなく、日々のコミュニケーションを通じて、互いに状況を共有しながら生活をつくっていきたいです。夫婦間でお互いの状況や気持ちを言葉にして伝え合うことを今から意識しています。
男性育休を当たり前の選択肢にするために、今必要なこと
- ーー男性育休や共働きについて、まだ課題だと感じることはありますか?
- Aさん:半年以上の育休取得がまだ当たり前にはなっていない空気感ですかね。育休は取れるけれど早めに復帰という風潮があるように思います。また、男性の時短復帰もまだ当たり前ではなく、基本はフル復帰になりがちな点も、これからの課題だと思います。
Bさん:子育てと仕事を両立する上で、柔軟な働き方を支える制度や環境は、社会全体ではまだ十分ではないと感じています。弊社ではリモートワークやフレックス制度が導入されており、そうした制度があるからこそ、仕事と育児を何とか両立できている部分があります。一方で、こうした環境が整っていない会社もまだ多い。男性育休や共働きを特別なものではなく、当たり前の選択肢にしていくためには、制度や、周囲が自然に支え合える職場風土づくりが重要だと感じています。
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男性育休は、育児を支える制度であると同時に、働き方や組織のあり方を見つめ直すきっかけにもなります。ライフイベントとキャリアを両立できるチームづくりを考える上で、今回の参加者のリアルな経験が、多くの管理職や働く人にとってヒントになれば幸いです。





