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マイキャリアストーリー

『女性を応援してくれる会社は必ずある』
三井金属鉱業株式会社・サステナビリティ推進部 曾根さん【前編】

誰しも迷うキャリアの決断。先輩たちはいつ、何に悩み、どう決断してきたのか。現役で活躍し続ける女性たちに、これまでのキャリアの分岐点と、決断できた理由を語っていただきます。

今回は、三井金属鉱業株式会社サステナビリティ推進部で活躍する曾根さんにお話を伺いました。

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曾根(そね)さん

三井金属鉱業株式会社
サステナビリティ推進部 CSR室 室長補佐

仕事観が変わり、30代でサステナビリティ分野へキャリアチェンジ

曾根さんは現在、三井金属のサステナビリティ推進部に所属し、事業活動が社会や環境の持続可能性に配慮したものとなるよう取組みを進めています。
「現在、企業のサステナビリティについては、さまざまな国際基準が定められています。私たちの部門では、求められている基準に合わせながら、当社グループの事業活動が社会や環境に対して与える影響を良い方向に向かわせるための取組みを進めています。

具体的には、まだ国際基準に十分達していない部分を特定し、事業部や拠点と連携して改善を図ったり、取組みを自社サイトなどに公開しています。

私が入社した頃から、三井金属では本格的にサステナビリティの取組みを進めていますが、新しい取組みだからこそ前例がありません。マニュアルがあってきちんと取り組めば成果が出るという仕事ではないですが、何が課題なのかを考え、自分たちで様々なアイデアを出しながら取り組むべきことを提案していくのはとても楽しく、やりがいも感じています」
曾根さんのキャリアは、幼い頃から抱いていた「海外を知りたい」という思いに始まりました。海外の大学を卒業後、日本のメーカーに就職し、海外拠点での仕事を経験。その中で、自身の価値観を大切にすることの重要性に気づいたと言います。
「前職ではとにかく、効率性やスピードが重視されていて、私自身も仕事とはそういうものだと思っていました。そんな仕事観を広げてくれたのは、海外出張や海外拠点で一緒に仕事をした仲間との出会いでした。多様な価値観に触れるうちに、『仕事において自分の考えや価値観を大事にしていいんだ』と感じました。これが、結果的に今のキャリアにつながっていると思います。

当時の私は事業部門で量産のバイヤーをしていたので、“仕事上の価値”はいかに粗利を増やすかという点に置かれていました。ただ、ある時、競合や外部環境の変化で事業が縮小してしまった時があり…。一生懸命集めたのに使い切れなかった部品や、せっかくつくった製品が廃棄物になってしまったことがありました。たとえものづくりの会社であっても、仕事の成果が必ずかたちとして残っていくわけではない、しかし“経験は必ず残る”ことを実感しました。同時にできるだけ社会や環境にマイナスなものを残さないことが大事だと思うようになりました。

また、入社5年目の時に起こった東日本大震災も仕事観を変える大きなきっかけでしたね。自分の人生の目的とは何かを見つめ直すようになり、私が考える人生の目的と今の仕事の目的が一致していないことに少しずつ気づき始めたんです。自分が本当に取組みたいことを仕事の目的としていきたい、という思いが強くなっていきました」
サプライチェーン全体で企業の社会的責任を果たすことを目指す、CSR調達部門に異動した曾根さん。企業にサステナビリティが求められ始めていることを知り、転職を考えるようになります。
「前職は出産や子育て中の女性への支援も進んでいてとても働きやすく、また海外との関わりもあり、やりがいを感じながら仕事ができていました。

でも、CSR調達に異動して初めて、企業には利益だけでなく、製造過程で生じている負の影響や供給元で起きている人権問題や環境問題にも責任を果たすことが求められていると知りました。

さまざまな企業の事業活動によって今の豊かな世界があり、その恩恵で私自身も幸せに生活できています。でももし、事業活動の裏でどこかに悪い影響を及ぼしているのだとしたら、それを少なくする努力が必要だと思いました。企業内にそういった取組みができる仕事があるのなら、ぜひ携わりたいと思いました。

当時はちょうど、各社でサステナビリティ推進部門が立ち上がり始めた時期で、サステナビリティ分野でキャリアを築いていくのにはベストタイミングでした。また、30代のうちに行動をしないと、バイヤー以外のキャリアを積んでいくことは難しくなるだろうと思い、転職を考えるようになりましたね」

「子どもがいる女性を採用したい会社はない」と言われ…

ところが転職活動を始めると、小さな子どもがいることがネガティブに捉えられる現実に直面します。
「ある人材紹介会社の担当者から『大手企業で時短勤務ができているなら、今は転職のタイミングではない』『子どもがいる女性と男性の2人の応募者がいた場合、企業は男性を採用する』と言われ、とても驚きました。 
でも、そうではない会社もきっとあるはずだと思いました。これからの日本社会において、女性の活躍を推進していかないと人材が不足するのは明らかです。子どもがいる女性でも仕事を続けられるよう後押ししてくれる会社を探そう、もしそういった会社が見つからなかったら、今の会社に残ってまた機を待てばいいとさえ思っていました」
曾根さんにとって子育てとの両立が、転職における重要なポイントでした。そのため、フレックス制度や有給休暇の使いやすさを譲れない条件として挙げていました。
「我が家の場合、夫が月に数回、出張で不在になります。また、夫婦双方の両親が遠方に住んでいるため、保育園の時間帯以外は夫と私だけで何とかしなければなりませんでした。このような家庭の事情があったので、まず絶対条件としていたのがフレックス制度です。あとは、有給休暇や看護休暇の使いやすさなども面接で質問させていただきました。


→「後編記事」に続きます。



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写真:MIKAGE
取材・執筆:北森 悦

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