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マイキャリアストーリー

『マネージャーの仕事の面白さや価値を伝えたい』
エッジコネクション 取締役 趙美紀さん【前編】

誰しも迷うキャリアの決断。先輩たちはいつ、何に悩み、どう決断してきたの? 現役で活躍し続ける女性たちに、これまでのキャリアの分岐点と、決断できた理由を語っていただきます。

今回は、株式会社エッジコネクションで取締役を務める趙美紀さんにお話を伺いました。

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趙美紀(ちょう・みき)さん

株式会社エッジコネクション 取締役
東京都世田谷区出身。多摩大学経営情報学部卒業。スターバックスコーヒー玉川高島屋S・C店にてSSV(シフトスーパーバイザー)として約60名を統括後、飲食店店舗責任者を経て当社入社。営業責任者として実績を残し取締役就任後、経営企画関連業務を立ち上げ、管掌。

「給料以上の価値を返したい」
そんな仕事観が自然と身に着いていた

― 営業支援会社として2007年に創業されたエッジコネクション。事業課題総合サポート企業として、営業コンサルティングのほか、経営・財務支援、人事・採用支援など、企業が抱える幅広い事業課題に向き合っています。
取締役を務める趙美紀さんは、2017年に営業コンサルタントとして入社しました。2022年より、人事・広報・マーケティングの3部署を所管する経営企画本部を立ち上げ、広報や採用戦略の立案のほか、マネジメント層の育成も担っています。

大学卒業後、飲食領域での店舗マネジメントを通じて「人の成長を後押しする仕事」の面白さを知ったという趙さん。BtoB(対企業)の営業力強化に取り組む事業内容に惹かれたことが、エッジコネクションへの入社につながりました。

ファーストキャリアまで遡ると、最初に選んだのは不動産会社の営業職。「スーツを着こなして、バリバリ働く姿」を追い求めていたと話します。
「高校生の頃から、“自分の力でお金を稼いで生活をしていく”ことが当たり前だと思っていました。裕福とは言えない家庭環境の中、家族の分も稼ごうという思いが自然と芽生えていたんです。お給料をいただく以上は、その2倍、3倍の価値を提供していかないといけない…と学生時代から考えていて、成果を分かりやすく求められる環境を選んでいったのかもしれません」
- しかし、過度な売上至上主義のカルチャーが合わず最初の会社を半年で退職。次に選んだのが、スターバックスコーヒーでのアルバイト職でした。
「“選んだ”というほど、明確な理由があったわけではないんです。ただ、就活時にスターバックスコーヒーの選考を受けた際、ありのままの自分を見せて最終選考まで残ったことから 、社風やカルチャーが自分に合っているのかも…というおぼろげな感覚がありました。
アルバイトとして店舗で現場経験を積んだほうが、自分に何が向いているかが見えてきやすいだろうと、約2年半、大手百貨店内の大規模店舗に勤務。接客からスタッフマネジメントまで、やりたいことを幅広く経験させてもらいました」

毎日のフィードバックを改善につなげる
強い向上心が成長と機会をもたらした

- いちスタッフとして働き始めたころから、趙さんが一貫して大事にしてきたのは、「貪欲にフィードバックを求めること」でした。毎日の業務を終えるたびに、教育担当だったトレーナーをはじめ、業務で関わった全ての人に「何かフィードバックはありませんか?」と必ず聞いていたそう。
「自分の至らないところは早く知りたいし、早く改善していきたい。今の自分は何がどれくらいできていて、何ができていないのか。周りから見えていることはすべて知りたいという思いが強くありました。そうしてフィードバックをいただく中で、周囲の人が持つ価値観も理解できましたし、どの職場でも早く成長しようと周りを観察するクセが自然と身についていたこともあり、 『よく人を見ているね』と言われるようになりました」
- 不甲斐ない自分のままでいたくない、早く役に立ちたい…という向上心を評価された趙さん。常時15人のスタッフが働く大規模店舗で、計60人のスタッフマネジメントを任されるようになりました。子どもの頃から、リーダーや学級委員などに携わることが多く、マネージャーポジションに対しても、なんとなくイメージできる感覚があったそう。過度に大きなチャレンジと捉えず、「求められているのだからやってみよう」と軽い気持ちで受けたことが、コミュニケーションを学ぶ貴重な機会につながったと話します。
「店舗スタッフは、学生や主婦をはじめ、20~40代の多様なバックグラウンドのメンバーで構成されていました。同じフロアで働いているからこそ、一人ひとりの失敗も成長も、細かく目に入ってくる。この人にはどんな言葉をかけるとベストパフォーマンスを引き出せるのか、毎日が学びの連続でした。特に全国でもコーヒー豆販売で上位に入る忙しい店舗でしたので、それぞれの良さを見極め、適材適所に配置しないと、接客に追われる店舗運営はうまく回りません。難しさがあるからこそ仕事が楽しいと思える、恵まれた日々でした」
- その後、友人の誘いで飲食店の店長を1年半経験したのち、エッジコネクションへの入社を決めます。人と関わりながら人の成長を導いていく仕事の面白さをもっと追求したいと考えた趙さん。対個人・対店舗で培ってきたマネジメントの幅をより大きくするために、BtoB領域の仕事へのチャレンジを決めました。
「エッジコネクションが提供するソリューションは、営業戦略設計やアポイント代行、商談力強化のための研修、マネジメント研修など多岐にわたります。あらゆる手段を通じて、企業の底力を上げるということは、私がこれまで人に対してやってきたことと本質的に同じなのではないかと思ったんです。それを、今度は対象を広げて企業に対してできるのなら、それは、まさにやりたかった仕事になると思いました」

「後編」につづく





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写真:MIKAGE
取材・執筆:田中 瑠子

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