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マイキャリアストーリー

『人生の選択肢が広がる道を進んでいく』
SHIFT・品質サービス統括部 別府比呂子さん【後編】

誰しも迷うキャリアの決断。先輩たちはいつ、何に悩み、どう決断してきたの? 現役で活躍し続ける女性たちに、これまでのキャリアの分岐点と、決断できた理由を語っていただきます。

今回は、前回に引き続き、株式会社SHIFT品質サービス統括部の別府比呂子さんをインタビュー。マネジメントに対する考え方と“仕事と家庭の両立”について、お話を伺いました。

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別府比呂子さん

株式会社SHIFT
品質サービス統括部 産業流通・通信サービス部 流通サービス2G

大学卒業後、CRMサービスの開発や品質管理業務を経て、2020年7月にSHIFT入社。大手ECサイトのカスタマーサポート領域システムの全体テスト統制として勤務中。

一人ひとりに合うやり方を提示できれば、 人は驚くほど伸びていく

― 大手ECサイトのカスタマーサービス領域で、テスト統括を担う別府さん。プロジェクトの進行状況に応じてメンバー体制も随時変わっていきますが、現在は3人のメンバーのマネジメントを担っています。
「現在のメンバーは3人ともエンジニアの女性です。今まで複数のプロジェクトに関わり、メンバーのマネジメントをしてきましたが、みなさんそれぞれバックグラウンドも様々です。育児で時短勤務をしていたり、家族の介護をしていたり。仕事への向き合い方も、今はできる範囲で続けたいという方もいれば、難易度の高い課題にもっともっとチャレンジしたいという方もいます。
プロジェクトメンバーとして同じゴールを見据えながら、状況や思いの違いを理解した上でそれぞれに最適な進め方を考えていく。それが、リーダーの仕事だと思っています」
ー 別府さんが初めてリーダーポジションについたのは、前職で品質保証チームを立ち上げたときでした。「自分がやりたいと言ったので、リーダーをやらざるをえなかった」と振り返ります。
「もともと、マネジメントをやりたいという思いは、特段持っていませんでした。でも、状況に応じて手探りながら続けていると、メンバーが増えるほど自分ができる範囲が広がり、自分の裁量で動ける面白さに気付かされました」
ー 現在は、メンバーとの面談時間をしっかりとり、1年後~3年後という短いスパンでやりたいことを聞いています。そして、それぞれの思いや特性を理解し、どんな組織体制を作れば強いチームになるのかを組み立てていくのだそう。
「一人ひとりに合うやり方を示せれば、パフォーマンスはぐんと高くなります。びっくりするくらいプロジェクトがスムーズに進むこともある。リードする方針によって、人はいかようにも変わるし、力を伸ばしていくんです。ここが、マネジメントの仕事の面白さだなと思います」

仕事と家庭は切り離さない
家族を含めて従業員を大事にするSHIFTカルチャー

ー 別府さんは、一児の母として、仕事と子育ての両立を続けてきました。 「キャリアを途切れさせずに働き続けたい」。そんな思いが、ぶれない軸として常にあったと話します。
「出産までは、経験を積んで、業務範囲を広げ、スキルを上げていく“階段状”のキャリアを続けてきました。でも、子どもが生まれたとき、『いったんはキャリアを上げることではなく、キャリアを続けることを目標にしよう』と決めました」
ー 当時は、品質保証チームの立ち上げが落ち着き、そのまま品質保証の分野でスキルアップを続けるか、ほかの職種を選ぶかの選択肢がありました。
「開発職はお客様やシステムの状況次第で残業が生じることもあり、どうしても時間管理がしにくいと考えました。そこで、子育てが落ち着いたときに開発に戻れるような、キャリアがつながっていく道を選ぼうと、コールセンターやサポート事務などのバックオフィス部門で仕事を続けることにしました。
ベースにあったのは、仕事を中断させず、社会とつながりを持っておくこと。長い人生の中で、これから状況がどう変化するかわかりません。だから、迷ったときには『この道を選べば、その先の選択が広がるだろう』と思う方を選ぶようにしました」
ー SHIFTに転職したとき小学6年生だった娘さんは、現在中学生に。家で仕事の話をすることもあるといいます。
「SHIFTは、エンジニアの女性比率が多く、多様な働き方を支える制度も充実しています。子どもが参加できる社内イベントもさまざまあり、職場の様子や働いている親の姿を見る機会が設けられているんです。子どもとしても、仕事のイメージがつきやすいのか、『今日も頑張ってね』と言われたり、仕事で落ち込んでいると『それも仕事のうちだよ』などと、一丁前に励まされたりしています(笑)」
ー SHIFTでは、“従業員の家族を含めてステークホルダー。すべてのステークホルダーのエンゲージメントを上げたい。”という考えに基づき、社員の子の長期休暇中、オフィスで子供向けのサマースクールを開催。プログラミング教室、工作、化学実験要素がある内容等の授業を社員自らが設計します。また、サマーキャンプと称し、拠点を持つ他県に親子で出向き、子はアクティビティ、社員である親は地方のオフィスでワーケーションを行うという施策も設けられています。
「仕事と家庭を分断するのではなく、どちらにおいても充実する場を提供しようという会社の思いが感じられます。会社がイベントを主催してくれることで、子どもにとっても新鮮な体験になりますし、親の職場での姿を見ることもできる。素敵な取り組みだなと思っています」
ー 別府さんを動かしてきたのは、キャリアを途切れさせない、という思い。「軸を持つ」ということが、働き続ける上で欠かせないものだったと話します。
「大それた目標や細かなキャリアプランがなくても、軸を1本持っていれば、サポートしてくれる人が必ず現れると思っています。私の場合は、ライフイベントに関わらず仕事を続けたい、というシンプルなもの。でも、発信していると、周りが『それならこんな職種やポジションでいったん続けてみたら』と助言をしてくれて、道が拓けたんです。
社内に留まらず、社外のコミュニティを持っておくことも大事です。『こんな働き方もあるんだ』と多くの選択肢に触れることで、自分の立ち位置を客観的に見ることができるようになる、それが、自分が選んだ道に納得感や自信を与えてくれると思います。」


前編はコチラ

■別府比呂子さんのインタビュー動画








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写真:龍ノ口 弘陽
取材・執筆:田中 瑠子

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