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仕事に効く話

宇垣美里さん「自分ではどうすることもできないことに、イライラする必要はない」

キャリアや仕事、人間関係、健康、家族、恋愛…。悩み多き現代女性たちに寄り添う人気企画「お悩み相談室」。今回の回答者は、俳優、ラジオパーソナリティー、文筆家などとして活躍する宇垣美里さん。お仕事や職場に関する3つのお悩みに答えます。

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宇垣美里さん

1991年 兵庫県出身。2019年にTBSを退社し、現在はドラマやラジオ出演、執筆活動など幅広く活躍している。
女子SPA!の映画評や「週刊文春」の漫画評など計4本の連載を抱え、著書に『今日もマンガを読んでいる』(文藝春秋)フォトエッセイ『風をたべる』(集英社)などがある。TBSラジオ『アフター6ジャンクション2』水曜パートナー、ニッポン放送Podcast番組『宇垣美里のスタートアップニッポン powered byオールナイトニッポン』パーソナリティーを担当中。ドラマ「できても、できなくても」(テレ東系)では地上波連ドラ初主演を務めた。

自主性がない年上にイライラ


(30代・公務員)

自主性がない年上と働くのがストレスです。

年下の私の方が今の部署では年数が長いのですが、自分よりお給料をもらってる人が自分よりラクしようとしてると感じてしまい、日々イライラします。この感情、どうしたら良いのでしょうか?
 



宇垣さんの回答「自分に実害がないのならば、他人に心を割かない方が良い」

まず、自分ではどうにもできないことに対して悩むのは、精神衛生上良くないし、コスパも悪いと思っていて。私は自分で支配できないことについてはあまり考えないようにしています。人の心を変えることはできないですしね。

それに相手に本当に自主性がないかは、見えていないだけかもしれないし、判断はできません。もし自主性がないように見える人がいても「そうなんだ〜…」くらいに思っておくのが良いのかなと思います。

例えば、「この人は自分よりたくさんお給料もらっていて良いなあ」と思っても、実は昔大変だったかもしれないし、就職氷河期世代だったかもしれない。誰しも、他人には測ることができない大変さや人生の苦労があるはずだと思えば、「みんな頑張っているんだな」と思える。

逆にこの世には自分よりラクをしている人なんていくらでもいます。その人より自分がいかにしんどいかを考えたところで、何か状況が変わるわけではないし、自分がラクになるわけでもない。その人に対して「良かったね」と思ってあげるしかないんじゃないかな。

もちろん、それで自分の仕事に影響が出るのだったら然るべき対処をするべきだとは思います。ただイライラするだけで、自分の仕事に実害がないのであれば、その人に自分の心を割くこと自体がもったいないと思ってしまいます。

仕事に何を求めるか、どこまで気持ちを割けるか、というのは本当に人によるものなので、自分と同じだけのものを他者に求めるのは土台無理な話。「この人恵まれすぎ!」とやっかみが芽生えそうになったら「きっと前世で徳を積んだんだな」、「なんでこんなに何もしてくれないの!」とイライラしたら「人間一周目なんだな。前世は羊とかかな」などと適当な理由で自分を納得させるのがおすすめです。


職場の人との適切な距離感がわからない


(30代・教育関係)

このご時世、ハラスメントになることを恐れるあまり、職場の人とのコミュニケーションを避けるようになってしまいました。プライベートな会話も減り、少しもの寂しさを感じてしまいます。職場の人との適切な距離、何が正解なのでしょうか?



宇垣さんの回答「職場の人と仲良くなるために、プライベートな会話は必須ではない」

私、仕事でお世話になっている方のことはみんな大好きだけど、私のプライベートな情報が表に出た時に「この人のせいかも」と職場の人を疑いたくないので、そもそも喋らないようにしています。なんなら住んでいる場所も特定されないようにしているくらい。

それでも会社員時代の方々や今のスタッフさんとは仲が良くて。だってプライベートなこと以外も話すことはたくさんありますから。最近食べた美味しかったご飯の話とか、面白かった映画の話とか。そういった話題だったらハラスメントになることはありません。いくらでも話題はあるので、プライベートな会話なんてしなくたって、職場の人と仲良くなれます。

プライベートな話は仲良くなった後にすれば良いと思う派ですね。むしろそこまで話すようになったら同僚や先輩後輩という関係値を越えて、もう友だち。

基本的に職場には、そこで求められる適切な距離感があるはずだと思っています。もちろん、より仲良くなるためにはある程度の自己開示が必要なタイミングもあるとは思います。だったら、相手の開示を待つのではなく、自分の方を開示すれば良いだけ。自分が気にならないならいくらでも自己開示すれば良いと思うけど、相手にそれを求めるのはよくないかなと思います。

プライベートの話って、人によってどこまでしたいかが異なるものです。相手が話したかったら聞けば良いし、自分も話したかったら話せば良い、といったところではないでしょうか。ハラスメントになるかも、と悩むような話題は基本触れないのが吉です。


仕事へのモチベーションが低い自分。このままで大丈夫?


(20代・IT業界)

正直、仕事に対するモチベーションが同期よりないです。なんとなく仕事をこなしているので、同期より成績は悪いですが、人間関係等の不満がないので仕事を続けています。

いつまでこんな働き方をしていて良いものか。将来に対する漠然とした不安があります。宇垣さんならどうしますか?



宇垣さんの回答「クオリティが担保されていれば、仕事にモチベーションは関係ない」

私は絶対に週1日は休みが必要なタイプの人間です。会社員時代、それを上司にも公言していたのですが、上司からは「珍しい」とも言われていて。職場には「暇があるのが嫌だ」というタイプの方が多かったんです。

退職した今でも、マネージャーさんには「ここは旅行に行きたいです」「この日は休みもらえますか」ということは結構伝えていて、スケジュールを調整してもらっています。そんな私を「暇があるのが嫌」という人から見たら、なんてモチベーションが低いのだろうと思われるのかもしれません。でもこの働き方が私のワークライフバランスなのです。

仕事に重きを置くか、プライベートに重きを置くかは、人それぞれの生き方です。どちらも尊重されるべきですし、それが多様性ではないでしょうか?

モチベーションが低くても「お金を稼ぐために仕事をしています」と割り切っている人はいくらでもいますし、それは何も悪いことではないはず。「人生の全てを捧げないと仕事ではない」なんて思う必要はないです。

もちろん、仕事なので、ある程度のクオリティは担保されるべきです。でもモチベーションの部分だとか、クオリティ以上のことを求められるのはちょっと搾取に近いかなと思います。その部分は他人にジャッジされる必要はないはず。周りに迷惑をかけないだけの仕事をこなすのは、社会人としての務めだとも思いますが。

仕事に一生懸命になれないことが自分の気持ち的にひっかかるのであれば、転職すれば良いかなと思います。でも「別にこれくらいで全然良いし、そこそこの結果もだしているけど、周りの熱量が高すぎて申し訳ない」というのであったら、全然そのままで良いと思いますよ!


【回答まとめ】

・自分に実害がない部分を考えてイライラする必要はない

・プライベートな話をしなくても、職場の人とは仲良くなれる

・仕事のモチベーションは、他人にジャッジされるものではない



(取材・執筆:菱山恵巳子)

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