第一印象が変わる!センス不要で好印象が叶うメイクテクニック
メイクには自分らしさを引き出し、好印象へと導く力があります。しかし、「自分に向いているメイクや似合う色がわからない」「そもそもセンスがないとダメなのでは?」―そう感じている方も多いのではないでしょうか。実は、“好印象”は特別なセンスがなくても、誰でも理論的に作れるものです。本記事では、誰からも好印象を抱かれるメイクの本質と、そのつくり方のポイントを詳しく解説します。メイクに自信がない方も、ぜひ一歩踏み出して“好印象”を手に入れてください。
誰から見ても好印象なメイクとは
誰から見ても好印象なメイク、それを理解するにはまずは好印象とは何か、「好印象の正体」についてお話したいと思います。好印象とは、違和感がなく、見る人が安心できる様子だと言えます。私が最終的にたどり着いた結論は、好印象の正体とは「安心感」ではないだろうか、というものです。そのため当協会(一般社団法人日本骨格バランス協会)では、「見る人が違和感を覚えず安心できるメイク」を「好印象なメイク」と定義しています。見ていて安心できるからこそ、美しいと感じるのではないでしょうか。では具体的にどういったメイクが安心感を与えるのか解説していきたいと思います。

1:平均的なバランス
19世紀にイギリスの統計学者フランシス・ゴルトンが発表した「平均顔」についての研究によると、人は統計的に平均的な特徴を持つ顔を魅力的だと感じやすいとされています。この研究は、現代でも応用されている理論の基礎となっており、例えば美容整形のシミュレーションソフトのベースにもなっています。それにより医師の美的センスに頼らずに、理想のバランスに調整する提案が可能となっているのです。
メイクは土台から変えてしまうような美容整形には敵いませんが、メイクによる錯視効果を活用することで、リスクもダウンタイムもなく、より好印象に整えることが可能です。もちろん好印象に整えるだけがメイクではありませんし、ここでお伝えしたいのは「これがメイクの正解」というものでもありません。ファッションショーのモデルのメイクのように、アーティスティックに個性を強調するようなメイクもあります。しかしながら、こと「好印象なメイク」に特化してお伝えするならば、「好印象なメイクに正解はある」と私は考えています。

画像引用 書籍「骨格補正メイク〜顔の比率を描き換えて、一生美人」(主婦の友社)
https://amzn.asia/d/chNev7E
2:保守的な印象
保守的な印象であることも安心感を与えるポイントの1つです。そこには国民性も影響すると考えられます。日本のように小さな島国では昔から周囲との調和を重んじる文化があり、控えめで落ち着いた保守的な印象が好まれ、結果として好印象につながる傾向にあります。奇抜で刺激的なイメージを避け、落ち着きや協調性を演出する方が日本では好印象に感じられやすいと言えます。つまり、「派手すぎないナチュラルメイク」こそが日本におけるザ・王道の好印象なメイクなのです。

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好印象なメイク3つのポイント
好印象を与えるメイクのポイントについて、具体的に解説していきます。
1、比率補正で平均顔に近づける
前述した「平均顔」の比率に沿ってバランスを補正するようにメイクすることで、誰がみても好印象な顔へ近づけることが可能です。例えば目と目の間隔が基準となる比率よりも広い場合は狭める、狭い場合は広げるというように、メイクの錯視効果(目の錯覚)で補正することが出来ます。錯覚とは「ただの気のせい」と片付けられることもありますが、実際には大学でも専門の研究分野が設けられるほど科学的に解明が進んでいる現象です。ぜひ積極的に活用してメイクで更なる好印象を叶えてほしいと思います。

2、顔の中にある色を使う
メイクカラーは顔の中にあるような自然な色を選ぶことで、違和感のないナチュラルなメイクに仕上がります。よくブルベ・イエベというパーソナルカラーを気にされる方がいらっしゃいますし、私自身も美容業界に入ったきっかけはパーソナルカラーで診断歴は10年近いです。
ですが、「好印象メイク」に使用するメイクカラーはほんのり温かみのある色、つまり暖色である黄色が入ったカラーが中心です。なぜなら、たとえブルベであったとしても、肌の色を構成する色素には必ず黄色が入っているからです。
ブルベだからといって青み系の色でメイクするよりも、ほんのり温かみのある色、つまり暖色の黄色が入ったカラーである、ピンクベージュ、オレンジベージュ、コーラルなどで仕上げたほうが、ナチュラルな血色感のあるメイクに仕上がるのです。生徒からも「ブルベだから青み系じゃないとダメだとずっと思ってきましたが、レッスン後家に帰ると娘からその(黄味感のある)色いいじゃん!ってすごく褒められました」という話はよく聞きます。

3、自然なツヤ感のある肌づくり
3つ目のポイントは自然なツヤのある肌です。美肌は「健康で若々しい状態」の象徴とされ、人間は本能的に「健康な相手=安心・信頼できる相手」と感じやすく、無意識にポジティブな印象を持ちます。
心理学研究では、肌ツヤは「血色の良さ=健康状態の良さ」と結びつけて知覚されることが確認されています。ツヤツヤテカテカではなく、あくまで赤ちゃんの肌のようなサラっとした自然なツヤ感のある肌を目指しましょう。もちろん美しいベースメイクのためには素肌そのものの状態を整えておくのが大切です。その上で薄づきのベースメイクにより肌の色ムラをなくし素肌美をさらに強調させましょう。
手順としては、1、スキンケアで保湿をした肌の上に下地で表面を均し、2、必要最小量のリキッドファンデーションで仕上げ、3、パウダーをテカリが気になる小鼻やTゾーンを中心に使用します。
色々消そうとファンデーションやパウダーを厚塗りしたら、その瞬間はキレイに見えるかもしれませんが、時間の経過とともにどんどん崩れてしまい、お直しも難しくなってしまいます。なお、理想の美肌の状態は「う・な・は・だ・け・つ」だと言われています。
う (潤い)肌に十分な水分があり、みずみずしい状態。
な (滑らかさ)肌表面がすべすべで凹凸やざらつきがないこと。
は (ハリ)ピンと張った若々しい印象の肌。
だ (弾力)触れたときに跳ね返すような弾力があること。
け (血色)健康的で生き生きとした色味が感じられること。
つ (ツヤ)光を自然に反射するような輝きがある肌。
この6つの条件「う・な・は・だ・け・つ」を意識して、美肌感のあるベースメイクを取り入れていただきたいと思います。

まとめ
いかがでしたか?今回は好印象とは何か、また好印象に見せるメイクのポイントについてお届けしました。もし何か叶えたいものや成し遂げたいことがあるのなら、私たちは社会の中で生きている以上、周りの人に好印象に思われるに越したことはありません。好印象はセンスがなくても理論で作れます。好印象を味方につけて望む未来へ挑戦する、そのような人が増える活力溢れる社会になってほしいと願っております。
次回は、より具体的なメイクのテクニックについて「顔の印象、眉が8割~美眉メイクのコツ」「今っぽさもあるテッパン“好印象”メイクカラー選び」についてお届けします。

池田曜央子(いけだ ようこ)さん
一般社団法人日本骨格バランス協会 代表理事
骨格補正メイク専門家。建築士として活躍していた38歳の頃、愛犬の事故死でうつ状態に。糖質依存症となり外見差別を受けたことをきっかけに、美容を学びメイク講師として活動を開始。顔の輪郭とパーツを数値で分析、骨格や年齢による変化を補正し、好印象な美人に近づける独自の「骨格補正メイク」を考案。メイクや美容講座にて3000名を超える女性を劇的に変身させる。
2022年に出版した著書「骨格補正メイク〜顔の比率を描き換えて、一生美人」(主婦の友社)はAmazon部門別ランキング1位、楽天ブックス美容部門1位を獲得。2023年都内に池田曜央子メイクアップアカデミーを開設。2025年骨格に似合うメイクの検定『骨格メイク検定』を開発し、理論と技術の継承及び後進の育成に尽力している。また社会貢献活動の一環として、都立・県立高校でのオフィスメイク指導や東京都主催の女性向けセミナーなど、行政機関との協働にも力を入れている。
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