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マイキャリアストーリー

『「自分はどうありたいか」に向き合って欲しい』
東京電力エナジーパートナー株式会社 お客さま営業部 電化推進グループマネージャー 成田菜採さん【後編】

誰しも迷うキャリアの決断。管理職として活躍する女性はいつ、何に悩み、どう決断してきたのか。キャリアの分岐点と、決断できた理由を語っていただきます。

今回は前回に引き続き、東京電力エナジーパートナー株式会社の成田菜採さんにお話を伺いました。

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成田 菜採(なりた なつみ)さん

東京電力エナジーパートナー株式会社
お客さま営業部 電化推進グループマネージャー
一級建築士

8割の出来で良いと思えたことが、子育てとの両立で得た変化

入社以来、技術営業として「でんきとの快適な暮らしかた」を提案してきた成田さん。2014年、17年にはそれぞれ約1年の産休・育休を取得し、子育てと仕事との両立を続けてきました。

東京電力エナジーパートナーは、電気・ガスの小売事業等を担う会社として分社化し2015年に設立されました。成田さん自身の働き方の変化と会社自体の大きな組織変更、担当業務の変更など、さまざまな出来事が目まぐるしく起こった時期でした。
「2人目の育休明けからは新サービスの業務運営に携わりました。電気、ガスに留まらず、個人のお客さま向けの修理・かけつけサービス、エアコンクリーニングサービス等を提供していこうと、2017年に事業がスタートしました。私はエアコンクリーニングサービスの立ち上げやその他のサービス拡大に携わり、そもそものサービス内容の検討から、お客さまの申し込みの仕組みまですべてを作り上げていきました」
個人のお客さまと電話でコミュニケーションをとることも多く、「今までで一番お客さまに近い立場」だったそう。初めて進出するサービス領域ゆえ、新たな協力会社とも関係を築いていきました。
「新しい事業領域を作っていく中で追求したのは、お客さまにとっての快適さと利便性。そこにとことん向き合えたことは、今の“電気の地産地消”という新しい暮らしのかたちを提案する上でも、貴重な経験となっています」
仕事と子育ての両立では、時短勤務とフルタイム勤務をそれぞれ経験してきました。もともと東京電力グループ全体で、性別を問わず「いろいろな生活スタイルがある」ことが自然と受け入れられるカルチャーがあったと言います。
「保育園のお迎えがあるメンバーがいれば、『それでは、打ち合わせは15分で終えよう』と周りが柔軟に予定を調整していく。そうした場面が当たり前にあったので、子育てとの両立に大きなハードルを感じず、働き続けることへの不安もありませんでした」
両立を始めて最も大きく変化したのは時間に対する意識だったと話します。
「『この時間までにこの仕事を終わらせる』という意識は、以前から持っていたつもりでした。でも時短勤務を経験したことで、仕事の濃度は一変しました。時間内に終わらせることが最優先事項になると、それまで3時間かかっていた業務も1時間で終えられるように。さらに、チーム内で共有するような案件や提出物、資料づくりなどでは完璧主義なところがあり、『120%以上のクオリティじゃなければ、チームのメンバーや関係者に対して申し訳ない』というこだわりもありました。
時間が限られているのであれば、まずは共有することが大切です。『今日は8割の完成度で良い。時間ができたら改善していけば良い』と割り切って考えられるようになったのも、一つの成長かなと思っています」

周りがどう変わろうと自分は何がしたいか、自分に嘘をつかずに考えていってほしい

2024年7月からは、新サービスを手掛けた前の部署を離れ、太陽光発電システムや蓄電池など「でんきとの新しい暮らしかた」を提案する部署へ異動。電化推進グループマネージャーとして10人のメンバーと業務にあたっています。
「初めてのマネジメントポジションに、当初は慣れないことも多かったです。とくに、それまでは新サービスの立ち上げで、何でも自分で考え作り上げていくという経験を重ねてきました。そのやり方が身についていたこともあり、つい自分でやりたくなってしまいます。私は一歩引いて、メンバーが『やってみよう!』と思える環境をどう作っていくか。今も、試行錯誤の最中です」
みんなを引っ張っていくという強いタイプのリーダーにはなれない、と笑う成田さん。だからこそ、メンバーが自らの役割や仕事の意義を理解し、納得できるように、情報をこまめに伝達する大切さを感じています。
「私が尊敬するマネージャーの一人は、情報の“下ろし方”がうまい方でした。マネージャーになると知る情報が増え、気づけば自分だけが情報を持っているという状態が生まれやすくなります。でも、メンバーに動いてもらうためには、できる限り同じ粒度で情報を伝えていったほうが良い。
例えば、お客さまにこのサービスを提案しよう、と伝えるときに、なぜそうするのか、会社として組織として、そしてお客さま視点でやるべき背景をメンバーが飲み込みやすい形で伝えていくことが大切です。そうしたコミュニケーション力が、チームの力を高めていくんだろうなと思っています」
成田さん自身、キャリアに悩んだときには「周りに話を聞いてもらう」ことが一番の解決方法だったそう。「メンバーにとって、どんな話も聞いてくれる上司でありたいと思っています」と笑顔を見せます。
悩みや相談を受けることが増えてきた今、メンバーに伝えていることは「自分に嘘をつかず、自分ファーストで良い」というメッセージだそうです。
「普段から心がけているのは、毎日少しだけでも、好きなことをする時間を持つこと。私は花や草木が好きなので、水をあげていると心がほっとするんです。自分が心地良いことを知り、大切にしていくと、自分に意識が向くようになっていく。すると、いつか大きな悩みにぶつかったときに、自分にとって大事な価値観を優先できるようになっていくのではないかなと思っています」


→「前編記事





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写真:MIKAGE
取材・執筆:田中 瑠子

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