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女性管理職のための時間管理術・実践編 「自分でやった方が早い」を手放して、仕事も家庭も心地良く

現代の女性管理職は、自身の業務をこなしながら、チームのマネジメントも担う多忙な日々を送っています。さらに家庭との両立も求められる中で、「時間がない」という悩みは誰しもが抱えるもの。今回は、時間術の専門家の吉武麻子さんが、時間に追われるのではなく、自分で時間をコントロールする方法を解説します。前後編、後編です。

前編はこちら
https://bemyself.pasonacareer.jp/skill/skill-4841/

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監修者:吉武 麻子(よしたけあさこ)

TIME COORDINATE株式会社代表取締役
大学卒業後、旅行会社勤務を経て、26歳で韓国留学。その後、現地法人でキャスティングディレクターとして24時間365日仕事に追われる日々を過ごす。帰国後、キャリアとライフイベントの狭間で葛藤した経験から、疲弊せずに毎日を楽しみながら仕事のパフォーマンスもあげていく「タイムコーディネート術」を考案し、のべ4000名以上に指南。著書に『目標や夢が達成できる 1年・1カ月・1週間・1日の時間術』『無駄をスッキリさせて、人生の質を高める 時間デトックス』など。プライベートでは2児の母。

「自分でやった方が早い」を手放す。小さく任せることから始めよう

ー自分の業務とマネジメント業務の両立で時間がない時、何から改善する?
吉武:いつでも部下の相談を受ける状態にしてしまうと、自分の仕事が進まなくなってしまいますよね。まずは自分の業務に使う時間と、部下に使う時間のバランスを整理して、固定化してください。自分の業務時間を先に確保するのか、マネジメントの方が課題が大きいから先に確保するのか、どちらを優先するかは人それぞれ。固定できるところは固定して、残りの時間をもう片方に使うように調整していく時間の使い方が良いと思います。

ー「自分でやった方が早い」という思考を手放す方法は? ‎
吉武:人に任せないと、いつまでも自分が忙しいのは変わらないし、成果も出なくなると心得てください。年齢を重ねるごとに体力も落ちていくので、自分の仕事の馬力も必然的に落ちていくからです。しかし、何人もの人がパワーを発揮すれば、それだけチームとしてのパフォーマンスは上がっていくもの。

任せ方としては、一気に大きなことや優先度が高いことを任せるのではなく、小さなことから少しずつ、その人に合った任せ方をしていく。するとその人が成長し、チームとしてのパフォーマンスが上がり、成果につながっていきます。 ‎ずっと任せず一人で業務を抱えてしまうと、いざ手が回らなくなった時に「任せる人がいない」という状況になってしまいます。‎

これは子育てでも同じです。幼い子どもに家事のお手伝いをさせるよりも、親が自分で家事をする方が早く終わりますよね?でも我が家では「お箸を運ぶ」などの小さなお手伝いを2〜3歳の頃から子どもに任せていました。当初は私自身も「私がやった方が早いのに…」という気持ちもありましたが、今、小学生になった子どもたちが配膳を自分の仕事としてくれているため、助かっています。幼い頃から小さなことを任せることで、本人にとっても力がつくし、ゆくゆくは自分や家族も助かるのです。

タイパを高めるなら、アナログとデジタルを使い分けて

ータイムパフォーマンス(タイパ)を高める習慣やタスク管理術は? ‎
吉武:時間の使い方を整理した上で、期限がある中で仕事や課題を効率良くこなしていくためには、タイパも必要です。

おすすめなのが、アナログとデジタルの使い分け。アナログは、自分がどうしていきたいのかや、今の自分の時間の使い方を書き出すことに向いています。一方で、デジタルは習慣化したいことや、期限やタスクの整理、チームでの共有などには向いています。

ーToDoリストを書く際の注意点は?
吉武:ToDoリストを書き出すだけだと、優先度や緊急度の高さが見えないので、簡単なものから先に処理をしがちです。そのため、ちょっとした達成感は感じつつも、重大な案件が最後まで残ったままというパターンに陥りがち。期限・優先度・いつやるかを決めた状態でTo Doリストを作り、デジタルで管理すると良いと思います。

時短勤務でもキャリアを諦めない。限られた時間で成果を出すために

ー吉武さん自身は、仕事と家庭をどう優先順位付けしている?
吉武:8時から16時までは仕事の時間、16時以降は家族のための時間ときっちり分けています。夜や土日も基本的には働かないようにしています。 ‎

また、夫婦での家事の分担も、まず自分の家で必要な家事を一覧で書き出して、お互いの得意・好きなものからメインの担当を決めました。残った二人とも苦手な家事をどうするかは、押し付け合うのではなく、話し合って担当や解決策を決めました。

仕事でも家庭でも心地良い時間の使い方をすることで、どちらにも悪い影響を及ぼさず、さらに頑張れると感じます。

ー時短勤務をすることでキャリアに不安を感じる場合、どう考えれば良い?
吉武:家庭と仕事を両立できる制度がまだまだ整っていない部分も多くあり、特に女性の場合、苦しい思いをしながら働いている方も多いと思います。

でも、働く時間や家庭に割く時間が短いことを気にするのではなく、限られた中で集中することが大切です。その中で、何から変えていけるか、まずは時間の使い方から整理してみてください。転職などの大きな決断ではなくても、変えられることからちょっとずつ変えてみる。それでも両立が難しかったら環境を変えて、自分が働きやすい場所を見つければ良いと思います。

今の時代、リーダーにも柔軟さが求められます。メンバーが持ち合わせている能力をどう組み合わせるかがリーダーには問われています。リーダーに必要なのは自分ですべてをこなす力強さだけではないという意味で、女性管理職の力が社会の発展には必要です。だからこそ、無理をしすぎて倒れてしまわないように、自分を労わる時間をぜひとってほしいです。仕事もプライベートも、どちらも諦めない時間の使い方を目指してください。

忙しい人こそ、振り返る時間を。1日・1週間・1ヶ月で時間を整える

ー忙しくて余裕がない人でも、最初にできる時間管理の一歩とは? ‎
吉武:まず1日、1週間、1ヶ月の頻度で振り返る時間を確保することです。

1日の振り返りは、仕事を終える最後の5〜10分で「今日ここまでで、明日ここから」という軽いチェック。急な案件が入ってくることもあるので、タスクは1週間単位で管理する。「今週はここまでできた。来週はここからここまで」というのを、金曜日の夕方から日曜日までのどこかで時間をとって、振り返る。

さらに、1ヶ月に一度はカフェなどの場所で、デジタル機器もオフにして、「この先自分はどうしたいか」「今、挑戦したいことは何か」を考える時間をとる。そういったことが習慣化されると、時間のコントロール権を握ることができてくると思います。

その際に、3ヶ月単位で自分自身のプロジェクト=やりたいこと・成し遂げたいことを見通してみるのもオススメです。私がプロデュースする手帳でも、3ヶ月を見開き1ページとしたシートを入れています。5つのプロジェクトを書き込めるようになっていて、それについて毎月振り返りを行います。大体の方が最初に書いた5つのプロジェクトをやり切ることはできません。でも、そこで「できなくてダメだった」「また今月もできなかった」と自分にダメ出しをするのはNG。プロジェクトシートは一旦頭の中を整理するためのものです。現実的にどうすれば良いのか、今は何に優先して時間を使うべきかを整理すると、自分がやりたいことが絞られてきて、明確になってきますよ。

そして時間のコントロール権を握り、自分に嘘がなく、本当に使いたいことにストレスなく時間を使えている心地良い状態をぜひ目指してくださいね。

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(取材・執筆/菱山恵巳子)


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