宇垣美里さん「他人と自分を比べることは、前提条件が違うから意味がない」のイメージ画像

仕事に効く話

宇垣美里さん「他人と自分を比べることは、前提条件が違うから意味がない」

キャリアや仕事、人間関係、健康、家族、恋愛…。悩み多き現代女性たちに寄り添う人気企画「お悩み相談室」。回答者は、俳優、ラジオパーソナリティー、文筆家などとして活躍する宇垣美里さん。今回は、美容やメンタルに関するお悩みに答えます。

宇垣美里さんのイメージ画像

宇垣美里さん

1991年 兵庫県出身。2019年にTBSを退社し、現在はドラマやラジオ出演、執筆活動など幅広く活躍している。
女子SPA!の映画評や「週刊文春」の漫画評など計4本の連載を抱え、著書に『今日もマンガを読んでいる』(文藝春秋)フォトエッセイ『風をたべる』(集英社)などがある。TBSラジオ『アフター6ジャンクション2』水曜パートナー、ニッポン放送Podcast番組『宇垣美里のスタートアップニッポン powered byオールナイトニッポン』パーソナリティーを担当中。ドラマ「できても、できなくても」(テレ東系)では地上波連ドラ初主演を務めた。

美容へのモチベーションの上げ方


(30代・教育関係)

歳を重ねるにつれ、美容へのモチベーションが上がらなくなってきました。

美容を頑張ったところで現状維持がやっと。しかも最近は「美容医療」「整形手術」「肌管理」なども一般層にまで普及していて、そこまでやらなきゃいけないの?とハードルを感じてしまいます。

ちょっとスキンケアを変えたくらいじゃどうにもならないのかな?と思うと、適当に済ませてしまう。このままだと、言い方は悪いですが、「くたびれた中年」になってしまいそう。今が分かれ目な気もしますが、どうしたらモチベーションが上がるのでしょうか?




宇垣さんの回答「美容に効果を求めるのではなく、自分をケアする時間だと捉えよう」

私は美容が好きなのですが、その理由は、自分を丁寧にケアしている感じがするからなんです。美容にかける時間は、自分を労り大切にしている時間。だから精神的に良いと思っていて。もちろんそれをすることで、結果として効果は出ます。基本的にかけた分だけ効果が返ってくるのも美容の良いところです。そもそも現状維持って、すごく大変なことですからね!(笑)

例えば、毎日のスキンケアが面倒だと思っていても、自分を大切にする時間だと思うとそんなに大変ではなくなるのではないかなと思います。美味しいものを食べるとか、お酒を飲むとかと同じこと。「頑張ること」「モチベーションが必要なこと」ではなく、自分のために時間を使う、自分のための行動。美容手術などハードなことはしたい人がすれば良いし。別に「くたびれた中年」でも、そんな自分がなんら嫌いにならないんだったら、全く問題ないと思います。

私も「しんどいな」って思う美容はしないです。それはケアではなく努力になってしまうから。努力が自分のケアになっているのならしたら良いと思いますが、私は面倒くさいことって苦手なのでやりません。「自分を大切にできているか」を基準に美容について考えれば良いのではないでしょうか。特に自分をケアすることって蔑ろにしがちなので、美容には効果を求めるよりも、自分のための時間と思ってほしいですね。




容姿を気にしすぎてしまう


(20代・製造業)

男性が多い職場にいます。可愛いか・可愛くないかで判断されます。

可愛い人に対しては、みんな態度が優しいです。「〇〇はマスクとったら全然可愛くない」とか「〇〇はブスだ」とかいう話もよく聞くので、怖くて職場で一度もマスクをとったことがないです。というか休みの日もとれなくなってしまいました。

「気にしすぎだ」と誰しも思うと思います。でもやっぱり気になりますし、元々自分の容姿に自信がないのもあって、「やっぱり私って可愛くないんだ」と思ってしまいます。本当は明るくいたいのに、下を向いて歩いてます。私以外の女性はすごく輝いて見えて、比べて落ち込んでしまいます。どうしたら良いのでしょうか?




宇垣さんの回答「自分を許容して、小さなことから褒める習慣を」

すみません、客観的に見て「この職場、ヤバすぎじゃない…?」というのが最初の感想でした。本当にこういった言葉が飛び交っている職場だとしたら、まず仕事に必要ない会話ですし、よくない環境です。人に対して「ブス」なんて言う人はただの当たり屋のようなものです。その言葉を受け止める必要も全くないですよ。デリカシーもリテラシーもない職場であることは間違いなくて。マスクをとる必要もないし、仕事だけして必要以上に会話もしなくていい。迎合する必要もないです!

会社の構造上難しいところだとは思うのですが、然るべき部署や機関に言って良い事案だとも感じます。

その上で、休みの日まで自分の容姿が気になって悲しい気持ちになるのなら、それはとって良くない状況なので、なんとかしたいですよね。

自分の容姿に自信を持つことってすごく難しいと思うんです。でも、自分の容姿を否定する言葉って、人から言われるよりも自分で自分に言っていることが多い気もしています。「どうせ可愛くない」とか、他人以上に自分で自分のことをジャッジしてしまって傷つけているのではないかなと。

小さなことでも良いので、まずは自分を褒めることから始めるのはいかがでしょうか。スキンケアを丁寧にしたから今日は肌がプルプルだなとか、美容院行って髪が綺麗だなとか。そういうことの積み重ねで少しずつ自信も回復できるのでは、と思います。

自分のことを嫌うって本当にメリットがなさ過ぎるので。自分とは絶対に別れられないのだから、好きになるしかない。

あとは人と比べることは意味がないのでやめましょう。例えば、テストの点数だったら、同じ状況で受験をしているので比べることができます。でも年齢や環境が違う人と比べることは前提条件が一緒じゃないから、比較になっていなくて、意味がないことなんですよ。比較実験の体を成していません。比べるとしたら過去の自分と今の自分。それは時間だけが違うから、比較対象になり得るかな、と。

それこそ美しさの基準は多様です。人によってどんな人を綺麗、可愛いと思うかは違う。だから人の基準に当てはめなくても良いんです。ただ、自分が思う可愛いと自分自身の在り様がずれているのなら、どうやって自分が思う可愛いに寄せていけるか…努力してみても良いかもしれません。自分自身とは別れられないということを許容しつつ、小さなことで良いから、自分を好きになれるようなことを積み重ねていってほしいなと思います。




【回答まとめ】

・美容は自分を労り、大切にするための時間。効果を求めるよりもケアの時間と捉えて

・自分のことを嫌いになるメリットはゼロ。小さなことから好きになる積み重ねを

・他人と自分の容姿を比べる意味はない。比べるとしたら過去の自分と今の自分



(取材・執筆:菱山恵巳子)

  • line
  • リンクトイン

RANKINGランキング

  • 週間
  • 月間