眉メイク&カラー選びがポイント!センス不要で好印象が叶うメイクテクニック【後編】
メイクには自分らしさを引き出し、好印象へと導く力があります。前編では、「センス不要で誰からも好印象を抱かれるメイクの本質」についてお伝えしました。後編の本記事では、眉メイクとカラー選びに焦点を当て、そのポイントを詳しく解説します。メイクに自信がない方も、ぜひ一歩踏み出して“好印象”を手に入れてください。
顔の印象、眉が8割 ~美眉メイクのコツ~
眉は「目の額縁」
「髪は顔の額縁」とよく言われますが、実は「眉は目の額縁」です。目の印象はとても大きいのですが、その目の印象を左右するのが「眉」なのです。下のイラストをご覧いただければよく分かりますが、目のイラストは全て同じなのに、眉によって見え方が全く異なります。

画像引用 書籍「骨格補正メイク〜顔の比率を描き換えて、一生美人」(主婦の友社)
https://amzn.asia/d/cQCBAIf
釣り上がった眉では怒っているように見えますし、下がった眉では困っているような頼りない印象を与えます。レッスン生からも「やっぱり眉ですね」「眉が一番変わりますよね」という声をよく聞くことから、ポイントメイクの肝は絶対的に「眉」であると確信しています。ちなみにメイク講師である私ですが、実はオフの日はあまりメイクをしません。ですが眉だけは必ず描いています。なぜなら眉さえ美しければ、とりあえず「きちんとしている人」に見えるからです。
今っぽい眉のトレンドとは
眉のデザインは時代とともに変化します。もちろん眉だけではなく、メイク全般に言えることですが、メイクのトレンドは「ファッションに連動」しています。例えばバブル期のような好景気には、肩パッドが入った体を大きく見せるスーツや、ボディラインを強調した原色の派手なワンピースなど、強く尖った印象のファッションが流行りました。メイクもそのファッションに合わせて、「濃く・大きく・華やか」という強いメイクがトレンドでした。
それに対して長らく不景気が続く現在、ファッションもリラックスムードの漂うナチュラルカラーや天然素材、ゆるっとしたオーバーサイズなど、落ち着きがあって柔らかい印象がトレンドの主流となっています。そのファッションに似合うメイクですから、ナチュラルカラーを使って作り込みすぎない感じで抜け感あるものが「今っぽいメイク」だと言えます。眉に関しては、「自然な平行眉」、「色はやや明るめ」、キッチリとしたラインを取るより「ふわっとした自然な毛流れ」が特徴です。
シンメトリーな眉で若々しく見える理由
眉は顔に横たわる太い毛の集合体です。毛とはたった1本でも印象を左右するものなので、集合体である眉ならなおさら印象に影響します。しかも眉の下には筋肉があるため、年々癖が強くなり左右差が拡大していきます。そのため年齢を重ねれば重ねるほど、最も難易度が高い部分になるのです。
眉はシンメトリーであることが若々しく見えるポイントです。では年々左右差が出る眉をどうやって合わせればいいのか。その答えは、まず「眉頭」だけでいいので、左右を全力で合わせることです。メイクでは「顔の中心」が一番大事です。眉で顔の中心といえば左右の眉頭です。正中線からシンメトリーであること。つまり正中線に一番近い眉頭同士が合っていて、顔の中心がシンメトリーであれば、例え眉山や眉尻に多少左右差があったとしても、なんとなく合って見えるのです。

「今っぽさもあるテッパン“好印象”メイクカラー選び
アイラインやマスカラはブラウンやニュアンスカラーを
前述した通り、ナチュラルさが今っぽいトレンドである現在、特に黒いアイライナーで、しかも跳ね上げると「ザ・古い昭和メイク!」に見えてしまいます。おすすめはブラウン系やブラウンにほんのりピンクやオレンジの入ったニュアンスカラーのアイライナーを使い、跳ね上げずに目のラウンドに沿って自然に横へ流すこと。
マスカラに関しても色の選び方は同じです。ただし、まぶたのたるみで目の印象が弱くなってきた大人の場合はブラックでもOKです。なぜなら、元々まつ毛の色は黒なので、黒いマスカラで強調しても古く見えないからです。くれぐれもゴチゴチとしたヒジキまつ毛にならないように、まつ毛同士を丁寧にセパレートして塗ってくださいね。大人のメイクは丁寧さが命!洗練された印象は丁寧な仕上がりによって叶うのです。
顔の中にある色を使う
前編でもお伝えしましたが、好印象に仕上げるためには、メイクカラーは必ず顔の中にあるような自然な色を選ぶことです。ほんのり温かみのある色で仕上げると、テッパン好印象メイクに仕上がります。メイクが好きな方からすると、このテッパン好印象メイクは保守的なので「なんかちょっとつまらない」と思われるかもしれません。しかし、落ち着いた印象を与えるメイクは、日本における「好印象」という観点においては最強だと言えますので、ぜひ多くの方にその効果を実感していただきたいと思っています。それに基礎があるからこそ応用が美しいのです。音楽でもクラシックを理解しているからこそ、ジャズが美しい。メイクも同じで、ベーシックをマスターしているからこそ、アレンジメイクが美しいのです。

まとめ
いかがでしたか?全2回に分けて、好印象なメイク法についてお届けしてきました。日本における「好印象とは何か」を理解して出来るだけ自分自身がストレスなく生きやすくなるように、また誤解されずにスムーズに目指す目的地へ向かうためにも、今回の連載が「誰に」「どう見られたいのか」を考えるきっかけになれたらと思います。
装備としての「勝てるメイク」、それが私のお伝えしたい好印象メイクです。ぜひ好印象なメイクを活用して、皆様それぞれの内面の素晴らしさをもっと外見に表現して、望む未来を手に入れる大きな一歩にしていただきたいと思います。ぜひ多くの方に取り入れていただけると嬉しいです。

池田曜央子(いけだ ようこ)さん
一般社団法人日本骨格バランス協会 代表理事
骨格補正メイク専門家。建築士として活躍していた38歳の頃、愛犬の事故死でうつ状態に。糖質依存症となり外見差別を受けたことをきっかけに、美容を学びメイク講師として活動を開始。顔の輪郭とパーツを数値で分析、骨格や年齢による変化を補正し、好印象な美人に近づける独自の「骨格補正メイク」を考案。メイクや美容講座にて3000名を超える女性を劇的に変身させる。
2022年に出版した著書「骨格補正メイク〜顔の比率を描き換えて、一生美人」(主婦の友社)はAmazon部門別ランキング1位、楽天ブックス美容部門1位を獲得。2023年都内に池田曜央子メイクアップアカデミーを開設。2025年骨格に似合うメイクの検定『骨格メイク検定』を開発し、理論と技術の継承及び後進の育成に尽力している。また社会貢献活動の一環として、都立・県立高校でのオフィスメイク指導や東京都主催の女性向けセミナーなど、行政機関との協働にも力を入れている。
◇著書
◇Instagram
◇ホームページ