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マイキャリアストーリー

『自分なりのキャリアを、自信を持って歩いて行く』
株式会社りそな銀行 コンプライアンス統括部 齋藤美穂さん【前編】

誰しも迷うキャリアの決断。女性管理職として活躍するインタビュイーはいつ何に悩み、どう決断してきたのか。キャリアの分岐点と決断できた理由を語っていただきます。

今回は、株式会社りそな銀行 コンプライアンス統括部 AML金融犯罪対策室 齋藤美穂さんにお話を伺いました。

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齋藤 美穂(さいとう みほ)さん

株式会社りそな銀行
コンプライアンス統括部 AML金融犯罪対策室

「バリバリ働きたい」と、法人融資からキャリアを開始

齋藤さんは現在、りそな銀行のコンプライアンス統括部で金融犯罪対策に取り組んでいます。コンプライアンス統括部の役割は、法令遵守やお客様の保護、社員の賞罰に至るまで多岐にわたりますが、齋藤さんが配属されているAML金融犯罪対策室では、AML(アンチマネーロンダリング/マネーロンダリング対策)やテロ資金供与防止、反社管理、経済制裁対策を担っています。
「私はAML金融犯罪対策室の中でも金融犯罪防止チームに所属し、詐欺や口座の不正利用に対する対策を企画・実行しています。特に近年は特殊詐欺が増加していますし、その手口がどんどん巧妙化しているので、対策を打ってもさらにその上を行く新たな手口が出てきます。『いつまでもゴールが見えない、終わりのない仕事だな』と感じることもありますが、常に変化するリスクに向き合い、どうすれば防げるかを考え続け実行していく点には、大きなやりがいを感じています」
そんな齋藤さんのキャリアのスタートは2007年。法人渉外のコースを希望して、りそな銀行に入社しました。
「新卒で入社する際、バリバリ働きたいというキャリアイメージを持っていて、法人渉外のコースを希望したんです。営業店を4店舗ほど経験し、法人業務の中でも主に融資業務に携わっていました。
一般的にも、法人業務部門というと男性が活躍しているイメージが強いと思いますが、実際、当時は法人業務に携わる女性がほとんどいなかったので、どのようにキャリアアップしていくのか、具体的な将来像はイメージが湧きづらかったです。

でも、りそな銀行の中には、意欲があれば男女の区別なく受け入れてくれる体制がありました。また、女性という理由でいい意味で注目してもらえた部分もあり、女性だからと不利に思ったり、仕事のしにくさを感じたりしたことはありませんでしたね」
しかし、融資業務に携わる中で「自分に向いていないのでは?」と思う時期もあったそうです。
「特に7〜8年目くらいに、『融資業務が自分に合っていないのでは』と悩んでいました。融資業務の中で新しい業務を担当することになったんですが、経験のない内容で思うように進まず、少し自信を失ってしまったんです。

でも、会社の雰囲気がとてもアットホームで、悩みを聞いてくれる人がたくさんいました。そういった人たちに自分の心のモヤモヤを吐き出しながら、同じ悩みを抱える同僚や後輩たちと励まし合えたから、続けられたのだと思います」

法人融資から金融犯罪防止チームへ異動

その時々の苦難を乗り越え、長年、営業店で法人融資業務に携わっていた齋藤さん。今のコンプライアンス統括部に異動したのは2022年1月のことでした。当初は、業務で使用する専門用語が分からない場面も多かったと言います。
「長年、融資業務に携わっていたこともあり、そのまま融資に携わり続けるつもりだったんです。ただ、一度は本部業務も経験したいという気持ちもあり、その気持ちを人事面談で何度か話したことがありました。

そんな折、日本において金融機関のマネーロンダリング体制整備強化の動きがありました。その動きは当社にも波及し、人員数を大幅に増やしてマネーロンダリングに対応する方針となったんです。そこから、『本部業務を経験したい』という私の希望を汲みとってもらう形で、異動することになりました。

でも、最初は、本当に言葉の意味が分からないことが多く、まず、業務の中に出てくる言葉の意味を理解するところから始めました。当時、コンプライアンス統括部には体系的な研修があまりなかったので、主に実務を進めながら学んでいきましたね。」

テレワーク積極活用の風土が、家庭との両立の後押しに

現在、コンプライアンス部門の管理職として多忙な日々を送る齋藤さんは、3人の小学生のお子さんも育てています。
「仕事と子育ての両立については、工夫と言えるほどではないかもしれませんが、夫や家族全員でこなしていく感じですね。朝は5時過ぎに起きて、子どもの準備を夫と一緒に済ませて送り出します。夕方は業務量によって異なりますが、18〜19時には帰宅できるように調整しています。

本部の業務では、テレワークができるので、週2日は利用しています。会社にも積極的にテレワークを活用しようという風土があるので、非常に使いやすくて助かっています。通勤時間がなくなる分、子どもとの時間を増やしたり、家事に充てたりできますからね。

また出社後に、子どもの体調不良などで急な呼び出しがあっても、すぐにテレワークに切り替えることも可能です。上司も、呼び出しの電話がかかってきたことを察して『すぐ帰ってテレワークにしていいよ』と声をかけてくださいます。他のメンバーも同様に、テレワークを積極的に使って仕事と子育てを両立させているので、お互いに遠慮することなく、許容し合える雰囲気ですね」

「後編記事」に続きます。

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写真:MIKAGE
取材・執筆:北森 悦

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