『管理職になった今が一番楽しい』<br>日清食品ブランドマネージャー 清水文恵さん【後編】のイメージ画像

マイキャリアストーリー

『管理職になった今が一番楽しい』
日清食品ブランドマネージャー 清水文恵さん【後編】

誰しも迷うキャリアの決断。先輩たちはいつ、何に悩み、どう決断してきたのか。現役で活躍し続ける女性たちに、これまでのキャリアの分岐点と、決断できた理由を語っていただきます。今回は、前回に引き続き、日清食品マーケティング部 第8グループ ブランドマネージャーの清水文恵さんにお話を伺いました。

清水文恵(しみず ふみえ)さんのイメージ画像

清水文恵(しみず ふみえ)さん

日清食品株式会社
マーケティング部 第8グループ
ブランドマネージャー

自分を飾らず、家庭のこともオープンに話す

管理職になって1年あまり。清水さんは「メンバーを頼ることができているから、ブランドマネージャーを続けられている」と話す一方、「頼られる存在でもありたい」と言います。
「私はメンバーを頼っていますが、やはりメンバーにも頼られたいとも思っています。自身の過去やこれまでを振り返ると、頼れる上司には信頼して何でも相談できていましたし、仕事にも高いモチベーションで取り組めていました。なので、頼り頼られる信頼関係を築きたい、と常に思っています。そのためには、自分がいつも仕事を楽しみ、笑顔でいること。機嫌が悪そうな顔をしている上司には相談しにくいですよね。いつでも相談は大歓迎と言っていますし、気軽に話しかけやすい雰囲気づくりも心がけています。

また、私は平日18時には会社を出て保育園に子どもを迎えに行かなければならないので、夕方以降に相談を受けにくい状況です。そのため、少しでも考えが煮詰まったり悩んだりしている時は、考えがまとまっていなくても気軽に相談するよう、日頃から伝えています。そうして生産性を上げつつ相談の中で会話を重ね、お互いをよく分かり合えたらと思っています。そのためにも、自分を飾らず、家庭のこともオープンに話すようにしています。例えば、子どもが風邪を引いていることを話しておくことで、メンバーは急遽保育園からの呼び出しで私が早退するかもしれないと予測が立ち、先を見越して前もって相談を持ってくるなどできますよね。メンバーに効率的に動いてもらう意味でも、意識して何でも話すようにしています。生産性向上のためだけではなく、オープンに話をすることでより打ち解けられて、距離感が縮まるようにも思います」
飾らずにありのままを伝える姿勢は、仕事上の失敗談からも垣間見えました。
「まだ管理職になってから1年で、日々『こうしておけば良かった』と思う場面があります。私の配慮が足りず、小さなミスがちょっとしたトラブルに発展してしまったことも。そんな時はメンバーに『私が気づけなくてごめんね』『私の経験がまだ少なくて、助けられなくてごめんね』と、正直に謝ります」

3人の子育てをしながら管理職である今が、一番楽しい

日々、ブランドマネージャーとして仕事をしていると、笑顔ではいられないような場面に直面することもあるはず。そんな時の乗り越え方を聞くと、意外な答えが返ってきました。
「確かに仕事は面白いことばかりではなく、落ち込む時もあります。それこそ昔は、怒られたりきつく言われたりすると、帰宅後も結構引きずってしまっていたのですが、今は家に帰れば気持ちを切り替えられるようになりました。

というのも、家に帰れば子どもが『お腹空いた!』と言ってきたり、就寝時間から逆算してあれをして、これをして……とやることが山積みだったりと、常に時間に追われながら目の前のことをこなしていかなければなりません。そのため良い意味で仕事を引きずらず、スッパリと気持ちを切り替えられるようになりました。仕事のストレスも感じにくくなったように思います」
清水さんは、3人の子育てをしていることが精神的に良い影響をもたらしていると話します。
「自分でもまさかこんな風に思うとは想像していなかったのですが、ブランドマネージャーとなった今が一番仕事は楽しいです。裁量が増えたことも要因の1つですが、チームメンバーを育てつつ商品が世の中に出ていく一連の流れに携われることが、とても楽しいですね。ですから、仕事は全力でベストを尽くしたいと思っています。

もちろん子どもたちも大事。毎日がいっぱいいっぱいですし、いろいろなことが100点満点ではありませんが、子どもたちが健康で楽しく笑顔で過ごせているならそれだけで幸せです。足りない部分があることは認めつつ、子育ても仕事も楽しめればと思っています」
ご家庭での家事分担について聞くと「厳密に分担することが幸せというわけではない」と考えているそう。
「第一子出産後は、私の負担が多すぎるのではと思った時期があり、家事をきっちり分担したいと考えていました。でも第二子、第三子が生まれると、お互いに気づいたことを気づいた方がどんどんこなしていかないと回らないことに気がついて……。それからは、毎日子どもたちがきちんと学校や保育園に通えて、親も仕事をできる状況であれば、家事分担は半々でなくてもいいと思うようになりました。

仕事も同じかもしれませんが、相手にとても期待したのに期待値までやってくれなかったらイライラしますよね。今は、チームメンバーが頑張って協力してくれて仕事の方は回っているので、平日は私が18時に退社して保育園のお迎えや夕食、入浴などを行っています。平日に私が早く帰れないときは、夫が家事育児を担うようにして夫婦でバランスをとっています 。今のところお互いに不満もストレスもなくなんとか回っているので、今ではきっちり分担しない、このやり方が良いと思っています」
今後、仕事で挑戦したいことを聞くと、等身大で仕事と子育てに奮闘する清水さんらしい回答が。
「特に強く思うのは、“小さなお子さまでも食べられる即席麺”で忙しい子育て中の共働き世代を少しでも楽にできたらということです。1歳半ごろからを目安に食べられる『日清マグ』シリーズを担当していますが、こういった商品を活用してもらうことで、世の中のお父さんお母さんの負担を減らし、その分、子どもと遊ぶ時間が増えて、家族に笑顔が増えたら嬉しいなと思っています。

メリットが多くあると思う一方で、親の観点からすると、子どもに初めて即席麺を食べさせるハードルはそれなりにあるとも考えています。安心して手に取ってもらえるように商品開発できるのは、日清食品のマーケティング部にいるからこそ。例えば、先ほどお話した『日清マグ』シリーズは、最近、栄養機能食品としてリニューアルを行いました。栄養がしっかり入っていることが伝わると、手に取ってもらいやすいと思ったためです。
今後も時短で便利な、笑顔が増える美味しい食品を世の中に送り出すことで、世の中の人を少しでも助けていきたいですね」
「挑戦に不安はついて回るものの、先のことはあまり考えすぎずにチャレンジする気持ちが大切」と語る清水さん。最後に、読者の皆さまに次のようなメッセージをくれました。
「まだ私自身がアドバイスできるほど管理職の経験を積んでいるわけではありませんが、今この役職に就いて感じるのは、先を心配しすぎずブランドマネージャーに挑戦してよかったということ。挑戦したことで見えてきた世界がありますし、挑戦してみたら、ありがたいことに本当にいろいろな人たちが助けてくれました。

先のことを心配すると、足はすくみがちになりますが、自分がやりたいこと、ワクワクすることには勇気を出して歩みを進めてみると、そこから道が開けると思います」

「前編記事」



日清食品株式会社で働いてみたい方、コチラにて募集しております。
※外部サイトにリンクします。





~あわせて読みたい記事~
◇上のポジションに挑戦することは、人生の選択肢を増やすこと(ラクス・配配メール事業統括部/鈴木さんのインタビュー)
◇ “楽しく働ける環境”を自ら作りにいく(第一三共・グローバルDX/福間のインタビュー)





写真:MIKAGE
取材・執筆:北森 悦

  • line
  • リンクトイン

RANKINGランキング

  • 週間
  • 月間