『できるかどうかではなく、やりたいかどうか』<br>メットライフ生命・CHRO 向井麗子さん、HRBP 茂木希望さん【後編】のイメージ画像

マイキャリアストーリー

『できるかどうかではなく、やりたいかどうか』
メットライフ生命・CHRO 向井麗子さん、HRBP 茂木希望さん【後編】

誰しも迷うキャリアの決断。先輩たちはいつ、何に悩み、どう決断してきたの? 現役で活躍し続ける女性たちに、これまでのキャリアの分岐点と、決断できた理由を語っていただきます。

今回は、前回に引き続き、メットライフ生命、チーフヒューマンリソーシズオフィサー(以後、CHRO)の向井麗子さん、HRビジネスパートナー(以後、HRBP)の茂木希望さんにお話を伺いました。

向井麗子さんのイメージ画像

向井麗子さん

メットライフ生命 執行役 人事担当 CHRO

茂木希望さんのイメージ画像

茂木希望さん

メットライフ生命 人事部門 人事ビジネスパートナーチーム HRビジネスパートナー

人にはそれぞれの背景がある
CHROとして理解し合う企業文化を広げたい

―向井さんは日系企業、外資系企業、日本と香港という異なる職場環境やそれぞれのカルチャーをご経験されています。茂木さんもまた留学やライフイベントの変化を経て、さまざまな環境を選択され、今に至ります。そのご経験は、今の仕事観にどうつながっていますか。
向井:
人にはそれぞれのバックグラウンドがあり、異なる考え方があることを、肌身で感じてきました。多様なカルチャーを経験していなかったら、考えるより先に「この人、苦手だな」「変わっているな」などと思うことがあったかもしれません。経験を通じて、その人なりの考えや理由があるのかもしれない、と考えられるようになり、最初から固定観念を持つことがなくなりました。
誰が悪いとか、誰が正しいということではなく、「どうしてそういう考えなのだろう」「なぜそういう行動をとったのだろう」と本人に素直に聞き、理解し合うことが大事だと考えています。

茂木:
向井さんが担うCHROはまさに、さまざまな立場の、多様な思いを持った方とコミュニケーションをする仕事ですよね。


向井:
そうですね。部門によっても、置かれている立場によっても、見えている景色は異なります。
一つの話だけを聞いていては、会社全体の認識が偏ってしまう。そこで、できるだけ多くの人に話を聞いて、例えば、「リーダーの方は、こんな話をしていましたよ」とか、「社員の方からは、こんな風に見えているそうですよ」など、部門や立場の異なる人たちをつなげる役割でありたいと考えています。

仕事をしていく上で多少意見の対立があったとしても、常に相手の背景やそこに至った考えを理解しようとすれば、お互いが歩み寄ることができると思います。

茂木:
多角的な視点とは、まさにそういうことだなと思います。
私も、HRBPになってまだ1年ですが、悩みを抱えている社員と対話するときは、「根本的な課題は何か」に目を向けるようにしています。
困りごとを相談してもらうときには、表面には見えていない解決すべき課題が背景にあるのでは…と考えます。顕在化した問題を解決して終わりにするのではなく、組織や事業にかかわる根本的な課題を見つけるチャンスなのだととらえるようにしています。

大切なのは、「自分がこの道を選んだ」という実感

―ライフイベントの変化の中、その時々でキャリアを選択してきたお二人。大事にしてきた考え方とあわせて、読者の皆様へメッセージをいただけますか。
茂木:
最近気づいたことなのですが、「自分が納得できているかどうか」がすごく大事だと思っています。
仕事のやり方、働く条件、職場環境などさまざまな観点があると思いますが、「これだけは譲れない」「ここがなかったら納得できない」という自分なりのポイントを整理できれば、チャレンジにも踏み出しやすくなるのでは。
私には、「働き続けたい」という思いが根本にあって、前職の財務会計事務やプロジェクト業務も、メットライフ生命でのオペレーション部門での実務も、内容は違ってもそれぞれを楽しんできました。
そう思えたのは、私自身の納得できるポイントである “自分自身がこの仕事を選択してきた”という実感があったから。さまざまな選択肢がある中で、自分でこれだと決めていくことが大切だと思います。

ライフデザインもキャリアデザインも、世の中にはいろいろな一般論があります。私は、「30代前半には専門性を決めておくべきだ」などの情報を入れすぎて、「今は何をしなければいけないのか」「このままではダメだ」とすごく焦った時期がありました。
でも、実際キャリアは一人ひとりの考え方の分だけ、それぞれの道があります。情報に触れすぎて自分を見失わず、「最終的にここだけは譲れない」と自分で選んでいく姿勢を忘れないでほしいです。


向井:
焦る気持ちを駆り立てる情報はたくさんあふれていますからね。その通りだなと、深く頷きながら聞いていました。人と比べてどうだろうと不安に思うことなく、自分がやりたいかどうか、が大事だと思っています。

私自身、いろいろなことを試してみたい、いろいろなものを見てみたいという思いで新しい環境に飛び込んできました。
香港では目に入るすべての景色が新鮮で感動していましたし、メットライフ生命で人事を担当するようになってからは、担当分野のプロフェッショナルな社員の知見の深さに刺激を受け続けています。

うまくできるかどうかを考えすぎると先に進めなくなってしまうので、“自分が楽しそうだと思えるか”を軸に動いてみるのもいいのでは。とりあえずやってみたけれどダメだった、ということもあるでしょう。そうなったら、そのときに方向転換すればいい。どんな経験からも、得られるものは必ずあります。

2年前にCHROをやらないかと打診されたときには、さすがに少し驚きました。人事部門での経験がないのに大丈夫でしょうか、と。でも、こんなチャンスは二度とないし、変化を面白がって今までやってきたのだから、やってみようと思い直したんです。躊躇していたことでも、一歩踏み出すことで、新しい道が開けることもある。好奇心を大切に、考えすぎないでチャレンジしていってほしい。そうして、新しい可能性に出会う方が増えていったらいいなと思っています。

「前編記事」

■向井麗子さん・茂木希望さんのインタビュー動画





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写真:MIKAGE
取材・執筆:田中 瑠子

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