管理職は仕事でAIをどう使っている?現場のリアルなAI活用法
社内では相談しづらい悩みや本音を語る、女性管理職のオンライン匿名座談会。今回のテーマは「仕事でのAI活用」。どんな業務にAIを活用している?チーム内のAI活用のルールは?など、どのようにAIと向き合い活用をしているのか、語っていただきました。
【参加者】
Aさん(39歳):マスコミ業界で管理職6年目。4歳の娘の子育て中。
Bさん(40歳):製造業で6年間リーダー職を務める。
Cさん(42歳):小売業界の課長。5歳と9歳の子どもを育てる。
ちょっとした業務をAIに任せ、どんどん時間を節約
- ー皆さんは現在、AIツールを仕事でどの程度使っていますか?
- Aさん:まだまだ試行錯誤中な部分はありますが、そこそこ使っています。原稿作成業務が多いので、例えば「ChatGPT」をたたき台にしたり、「LINE WORKS AiNote」を取材や会議の文字起こしに使ったり。
Bさん:私もほぼ毎日使っています。企画の壁打ち相手には、「ChatGPT」「Gemini」「deepResearch」。スライド作成やデザイン設計は「Claude」。データを基礎にした要約やアンケート作成などは「NotobookLM」といったように、それぞれの得意分野で使い分けています。
Cさん:私も手放せない存在ですね〜。「ChatGPT」は調べものや企画書づくりの壁打ち、施策のアイデア出しなど。「Copilot」をTeamsの会議の内容要約に使っています。
特に会議内容の要約は、録音から要点とやるべきことをリストアップしてくれるので、議事録をとる手間がなくなり助かっています。出られなかった会議も大体これで把握できるようになりました。
Aさん:録音からの文字起こしの精度も上がってきていますよね。これまでは文字起こし業務にかなり時間がかかっていましたが、ほぼ労力なしでできるようになりました。
Bさん:私もちょっとした作業の代替にはどんどんAIを使って時間を節約しています。例えばリサーチ業務や画像認識を使ったデータ生成、タスク管理など。AIで自動化できています。
AIは「絶対正しい」わけではない。ファクトチェックはマスト
Cさん:壁打ち相手としても的確なものが返ってきます。施策やKPI設定など、そのまま実行するわけではないですが、抜けもれなく考えるのには役立ちますよね。
Aさん:そうそう、私もAIが出力したものを「そのまま使う」ことはあまりしていなくて。検索などはどこまで信頼できるかわからず、あまり活用していないです。
Cさん:あと、ゼロから文章を生成するのは若干的外れなことが返ってくるなと感じます。元のテキストがすでにあり、要約したり改善するにはかなり使えますが。
Bさん:できること、できないことを理解して活用するのが正しい付き合い方だと割り切っています。だからファクトチェックは必ずしますし、こちらを全肯定するような挙動に対しては懐疑的な目線を持つようにしています。
Cさん:そうですね。特に内容の正確さについては絶対ではないので、ある程度自分が知識があって正誤が判断できるような内容についてだけしか活用はできないことを前提にしています。
あとはセキュリティ面も気をつけています。入力した内容やデータがどこで使われるかわからないので、機密情報や外に出て問題がある内容は入力しないようにしています。
チーム内でAI活用ルールはあらかじめ決めておくべき
- ー管理職として、部下のAI活用についてどう考えていますか?
- Aさん:どんどん使って、便利な方法を共有し、教えてほしいと思っています!
Cさん:特に調べものや企画の壁打ちなどには、積極的に利用すれば良いと思います。ただ、エビデンスを別途確認したり、使って良いところと悪いところの線引きは、あらかじめチーム内でも認識合わせをした方が良いのかなと思います。
Aさん:確かに。あらかじめ線引きをしておく必要はありますね。管理職が部下のAI使用をどこまでチェックするかは難しいですし。引用元がわからないから原稿作成にはAIを使わない、AI生成画像は記事には使わないなど、「当たり前」と思うことでも周知徹底した方が良いですよね。
Bさん:私がちょっと心配しているのは、AI活用によって上位層と中間層以下のレベル差が広がってしまうのではないかという点です。
シニア層や優秀層はAI活用をすることでよりスキルアップが加速していくと思います。一方で、これまである程度の手助けが必要だった若手などは、本来なら上司や先輩との対話を通じて学ぶ部分 が大きいのに、その機会が減ってしまうことで取り残される可能性もあるのかなと。
Cさん:なるほど…。確かにAIでばかり企画の壁打ちをするようになると、社員同士のコミュニケーションが減ってしまう可能性があるかもしれないですよね。会社組織としても、ナレッジが貯まりにくく、属人化が進みそう。もしかしたら部下育成が難しくなって行く可能性はありますね。
Bさん:とはいえ、管理職側の作業の効率化が進めば、その分マネジメントや部下とのコミュニケーションにも労力を割けるのかなとは思います。上司が意識的にそこへ時間を振り向けられれば、レベル差の拡大を抑えられるかもしれません。
Aさん:そうですね。やっぱり使う側にもきちんとリテラシーが必要ですよね。 でもそれってAIに限らずテクノロジーツールに共通することですし、怖がる必要は一切ないですよね。
Cさん:その通りだと思います!あとは、会社の福利厚生の申請手続きや、プライベートの確定申告、学童などの申請書を勝手に書いて提出してくれるような機能があると…と思います。それこそまさに、手が回らないちょっとした作業なので。
AIを使う際に大切なのは、正しく恐れ、賢く頼ることかもしれません。そして、管理職自身がまず試す。皆さん、実際に使うことでそれぞれの現場で最適解を探していることが伝わってきました。チームでのAI活用の参考にしてみてくださいね。
(構成/菱山恵巳子)






