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効果的な「社内勉強会」とは?具体的な方法や実施のポイントを解説

経験豊富な社員の知見を他の社員にも広めたい場合や、社内で事例やナレッジの共有を行いたい場合、「社内勉強会」の実施が効果的です。この記事では、社内勉強会のメリットや実施の方法などを詳しく解説します。

 

社内勉強会とは

社内勉強会とは、社員が自らの知見を社内に共有したり、関心の高いテーマについて社員同士で議論したりすることで、新たな知識やスキルを学び深める場のことです。会社の人事・総務部門が用意する研修とは異なり、社内勉強会は社員が自主的に行うことが多く、運営や参加は有志によって行われます。

社内勉強会のメリット

ここでは社内勉強会を行うメリットを紹介します。

社内コミュニケーションの活性化

社内勉強会は有志により実施されることが多く、また部署横断で開催されるケースがほとんどです。勉強会の打ち合わせや当日の会の中での交流により、社内コミュニケーションの活性化が期待できます。

社内コミュニケーションについての記事はこちらもご覧ください。
社内コミュニケーションを活性化する重要性とは?事例を紹介

社員のスキルアップに繋がる

同じ部署にいても同僚の仕事内容を具体的に知らない、ということは珍しくありません。特にリモートワークが活発な会社では、同僚の仕事を知る機会はさらに減少しているでしょう。社内の知見や普段の仕事を共有することで、仕事の新しい方法が見つかったり、効率化につながったりする可能性があります

また、発表者として参加する場合、発表や資料の作成など、発表スキル全般が鍛えられます。

柔軟な設計が可能

社内勉強会は研修と違い、講師のスケジュールにあわせて、「必ずこの日に実施しなければいけない」といった縛りがありません。また、勉強会の内容も自由に決められるため、今必要な内容に絞った柔軟な設計が可能です。

社内勉強会の形式

ここでは、社内勉強会の形式について詳しく解説します。

座学・講義

まずは「座学・講義」形式です。

事前に設定したテーマについて、社内で精通した人物に講義を行ってもらいます。基本的には講師の話を聞くスタイルで進行し、最後に質疑応答を設けるのが一般的です。

座学・講義のメリットは「参加者に均等に情報が与えられること」「進行が容易であること」です。反対にデメリットは「参加者の理解度に差が出ること」「社内の交流が生まれづらいこと」などです。

グループワーク

次に「グループワーク」形式です。

グループワークでは、少人数のグループを作り、決められたテーマについてディスカッションする形式で進行します。特定の案件についてブレスト(ブレインストーミング)する場として利用しても良いですし、実際に発生している社内の課題解決をゴールに置いても良いでしょう。

グループワークのメリットは「参加者同士の交流につながること」「新たな知見や見方を発見できること」です。また、一人一人の発言の機会も多いため、参加者の満足感を高めやすい側面があります。ただし「勉強会中に結論や成果が出ない」「発言の回数に偏りが出る」といったデメリットも考えられます。そのため、グループに一人ファシリテーターの役割をおくのもオススメです。

ライトニングトーク

「ライトニングトーク」は複数の発表者が5分程度の時間で発表・プレゼンを行う形式です。同じテーマでも発表者によって切り口や見方が異なり、様々な角度でテーマを読み解くことができるのがメリットです。また、発表者にとっては、5分という短い時間内での発表は、要点をまとめる力やプレゼン力を磨くことにもつながります。デメリットは発表者の事前準備に負担がかかることです。

ハッカソン

ハッカソンとはハック(hack)とマラソン(marathon)を組み合わせた造語で、一定時間内で作業に取り組むコンテスト形式の取り組みです。一般的にはプログラマーやデザイナーの間で用いられることが多く、順位や賞をつけることでモチベーションの向上にも貢献できます。

ただし進行管理や審査の準備など主催者側の負担は大きく、日常的に開催するには不向きです。

社内勉強会実施の手順<

次に、社内勉強会を実施する際の具体的な手順について解説します。

概要を決める

社内勉強会を行うには、まず勉強会の概要を決める必要があります。

・開催目的・テーマ
・参加者(ターゲット)
・適切な形式

などです。

まずは勉強会の目的やテーマを決め、その後に適切な形式を考えます。あるテーマについて知識をつけたいということであれば、座学・講義形式が良いでしょうし、課題解決に取り組みたい場合はグループワーク形式が良いでしょう。
形式や人数を決めたあとは、具体的な日時・場所も決定しましょう。

告知・参加者の募集

概要が決まれば告知を行いましょう。特に、部署横断で行う場合は、積極的に参加者の募集を行うことが大切です。

規模にもよりますが、必要であればポスターの作成や掲示、社内メールや社内SNSによる告知も効果的です。

事前準備

事前準備は、告知・参加者の募集と並行して行います。

講義形式であれば講師役のアサインと準備の依頼を行います。グループワークを行うのであれば、進行スライドや当日使用する文房具などの準備も必要です。

当日の実施

事前準備が終わり、参加者が集まれば当日勉強会を実施します。次回に生かすためにも事後アンケートを取ることがおすすめです。

社内勉強会を開く際の注意点

最後に社内勉強会を実施する際の注意点を解説します。

仕事を圧迫しない時間設定

社内勉強会は仕事を圧迫しない時間の設定が大切です。社内勉強会によって本来の業務が圧迫され残業が増加しては、次回の参加を敬遠してしまいます。勉強会の規模や形式にもよりますが、集中力の観点からも、ライトなものなら大体30分くらいで実施すると良いでしょう。

残業を減らすための取り組みについてはぜひこちらの記事もご覧ください。
残業を減らすためには?残業が減らない要因や取り組み事例も紹介

事前準備に時間をかけすぎない

また、事前準備についても同様に時間をかけすぎないことが大切です。例えば講義形式であれば、発表者の発表スライドを作り込むことは避け、実際の仕事で使用した提案書などを利用したり、書籍から引用したりするなど、準備の工数がかからない方法を取るのが無難です。そうすることで次回の発表者が参加しやすくなり、発表者確保のハードルも下がります。

担当者を持ち回り制にする

企画・運営の担当者を持ち回り制にするのも、勉強会を長続きさせる秘訣です。一人に負担が集中してしまうと、その人の抱える仕事量によって開催の有無が大きく左右されてしまいます。また、一人が担当し続けることで決まった社員のみが参加する内輪の会になってしまい、知見や視点が偏ってしまう可能性もあります。

持ち回り制にすることで、負担を分散でき、参加者や発表者を流動させることができるでしょう。縦横ナナメの様々な部署・立場の人が参加するようになれば、それだけ視点も増え、勉強会の価値も増すでしょう。

まとめ:社内勉強会で社員のスキルアップを目指そう

社内勉強会は社員が自主的にスキルアップするために最適な試みです。社員が中心となり活発に社内勉強会が行われるよう、まずは習慣を作っていくことが大事です。管理職の立場から、一度部署で企画を立ち上げてみるのも良いでしょう。

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