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ハンズオン・マネジメント
【トップダウン型 × 求心力スタイル】

ハンズオン・マネジメントとは

ハンズオン・マネジメントは、組織の目標設定やメンバー個々人の目標設定、その他の意思決定の場面で、ほぼ一人で決断を下すのが特徴です。

一方で、メンバーの管理手法としては、役割分担は行うものの、定まった管理は行わず、メンバーが壁に直面してから、直接・リアルタイムに指導する形を好みます。

メンバー一人一人に目が行き届く人数(4~5名程度)で構成され、なおかつ、管理職のプレイヤーとしての業務遂行能力・知見がメンバーと比較して優れている組織にマッチするマネジメントスタイルとされています。

例えば、創業社長がプレイングマネージャーに近い形で組織運営に携わる小規模企業(スタートアップ企業、町工場など)やユニット制度を採用する企業におけるユニット組織、部門横断型の短期プロジェクトチームなどがこれに当たります。

ハンズオン・マネジメントの長所と短所

◆長所
組織としての意思決定が速く、イレギュラーな事態が起こったときの対応力に優れます。また、一旦、役割分担だけを行えばある程度は機能するため、組織の洗練をそれほど必要とせず、組織立ち上げの準備期間が少ない状況でも、一定以上のパフォーマンスを発揮できるのも強みです。

◆短所
管理職への依存度が高く、組織のパフォーマンスが管理職の能力に左右されやすい点がネックになります。また、何らかの理由で、メンバーに対する管理職の求心力が低下したときに、組織として機能しなくなるリスクが一気に高まります。

ハンズオン・マネジメントを機能させるポイント

1.他のメンバーに対する業務遂行力、高い知見の維持に努める必要があるため、プレイヤーとしても成果を残し、仕事に必要な知見のインプットを怠らないことが重要になります。

2.管理職に対するメンバーからの継続的な支持が不可欠です。そのため、メンバーに対し、自身のインテグリティ(清廉、真摯、高潔)やコンプライアンス意識の高さを普段から示す必要があります。また、課題に直面しているメンバーに対し、献身的にフォローする姿勢を見せるなど、メンバーからの信頼性を高めるためのケアも重要です。

3.管理職への依存度が高いマネジメントスタイルとなります。そのため、メンバーの管理コストを下げるために、当初の役割分担がキーとなります。

4.人手不足で管理職がプレイヤーとしての役割を担わざるをえない組織や軸となるメンバーが離脱し混乱中の組織などで、意図せずに、ハンズオン・マネジメントを採用しているケースがあります。その場合は、ハンズオン・マネジメントを機能させることよりも、一刻も早く人員を補充することを優先させた方がよいかもしれません。



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【制作】Be myself 編集部
【参考】ラリー・E・グレイナー『Evolution and Revolution as Organizations Grow』、曽和利光氏『人事と採用のセオリー』、『EQ こころの知能指数』、バーナード・M・バスが提唱した変革型・取引型リーダーシップ理論、フレデリック・ラルーが提唱した組織フェーズの5段階理論(『Reinventing Organizations』)

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