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心が奮い立つ「名言集」

偉人たちが残した マネジメントに関する名言

心に響いた様々な「言葉」を紹介する当企画。今回のテーマは、「マネジメントに関する名言」。偉人たちが残したチームの運営に役立つ言葉をご紹介します。

部下の力を最大限発揮するヒント

「この人にはこれだけしか能力がないなどと決めつけては、能力は引き出せません」
~井深大/1908-1997(ソニー創業者)~

実業家、電子技術者。盛田昭夫と共にソニー創業者の一人。1950年に同社二代目社長に就任。その後初代会長、名誉会長を務める。

チームをマネジメントする際にしてしまいがちなことの一つが、部下の「出来る・出来ない」を決めつけてしまうこと。しかし、それは上司側の勝手な思い込みだと気付かされる一言です。むしろ、部下の良いところを見つけ、能力を発揮する環境を整えるのも上司の役割と言えます。

部下の苦手な点、できない点ばかりに目を向けるのではなく、優れた点や得意な点を見つけて伸ばす「加点方式」での評価を心がければ、メンバー全員が能力を発揮できる働きやすいチームとなります。まずは、目の前の部下にはどんな能力があるかを探すところから始めてみてはいかがでしょうか。

より良い「指示」の伝え方とは?

「命令を質問の形に変えると、気持ちよく受け入れられるばかりか、相手に創造性を発揮させることもある。」
~デール・カーネギー/1888-1955(思想家)~

アメリカ合衆国の作家、牧師、思想家。自己啓発、セールス、企業トレーニング、スピーチおよび対人スキルに関する各種コースの開発者。著書『人を動かす』は、自己啓発本の元祖として、現代でも読み続けられている。

上司から部下に、たとえ正しいことを伝えていても、「命令」として押し付けると、受け取り手は拒否反応を示してしまいます。なぜなら、そこには受け取り手自身の意思が介在しないからです。

しかし、同じ内容でも「質問」に変えて伝えることで、受け取り手にまず考えるきっかけを与えます。その結果、自分自身で答えを出し、行動につながります。しかも自ら行動を起こすということは、責任の所在も自分自身ということ。より積極的に行動し、成長につながるという理論です。

例えば、部下に対して「今週中にこの資料を作成して」と、命令したかったとします。この言い方を「この資料作成を今週中に終わらせたいんだけど、どうすれば上手くいくと思う?」と、意見を求める形で提案すると、部下自身が当事者意識を持ちながらプロセスを組み立て、場合によっては業務上の改善点を提案してくれることもあるのです。

部下を指導する時に思い出したい名言

「「叱る」と「褒める」は同義語だ。情熱や愛情がないと、 叱っても、ただ怒られているというとらえ方をされる。」
~野村克也/1935-2020(野球監督)~

元プロ野球選手、野球監督。選手時代、南海ホークスで戦後初の三冠王を達成。90〜98年にはヤクルトスワローズ監督としてリーグ優勝4回を果たす。その後阪神タイガース、東北楽天ゴールデンイーグルス監督を歴任。『野村ノート』 『野村克也 100の言葉 』など、指導論や思考をまとめた書籍を多数出版。

部下のミスなどを指摘する際に行う「叱る」という行為。よく「叱る」と「怒る」は同じ行為だと捉えられます。しかし、この二つは似ている様で全くことなる行為。

「叱る」ことは、相手の成長を願って言葉で伝える行為で、「怒る」ことは、ただ自分の感情を相手にぶつける行為。つまり、相手の成長を願っているという点で、「叱る」と「褒める」と同じだと定義しているのです。

つまり、情熱や愛情がない「怒る」行為は、チームにとってマイナスしか生み出しません。部下側からすると、いま上司が自分のために「叱って」くれているのか、ただイライラをぶつけて「怒っている」のかもわかるものです。部下に何か指摘をする際、自分は叱ろうとしているのか、怒ろうとしているのか、一呼吸おいて、冷静に考えてみましょう。適切に「叱れる」上司であるべきですね。


構成:菱山恵巳子

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