「仕事の人間関係」に役立つ名言
ビジネスパーソンにおすすめの様々な名言を紹介する当企画。今回のテーマは、「仕事の人間関係」に役立つ名言です。
各社が調査する転職理由ランキングで「仕事の人間関係」がトップを占めるなど、上司や同僚・部下などと良好な人間関係を築けるかどうかがキャリアの満足度を大きく左右するといわれています。
そこで、今回は、会社の人間関係に有益な視点をくれる名言をピックアップしてみました。
仕事の人間関係にイライラしたときに思い出したい名言
- 『冷静を保て、怒りは議論ではない』
- ダニエル・ウェブスター(米国の政治家・法律家)
1782年生まれ、アメリカ・ニューハンプシャー州出身。ダートマス大学卒業後、法律業に従事し、弁護士として名を上げたウェブスター。その後、連邦党の指導者に就任し、政治家としてのキャリアを歩み始めます。1812年から1816年にかけて下院議員を務め、米英戦争に強く反対する立場をとりました。その後、1837年に発生したキャロライン事件(アメリカ船をイギリス軍が襲撃した事件に端を発する外交危機)の際には、英国公使への書簡の送付や臨時公使アッシュバートン卿との会談などにより、米英関係の改善に尽力しました。
そんなウェブスターが語ったのが、
『冷静を保て、怒りは議論ではない』という名言。
仕事に真剣に取り組んでいると、つい、相手の無理解や身勝手な言動に怒りを覚え、感情的に自分の正当性を主張したくなるときがあると思います。
しかし、ウェブスターは、怒りを伴う議論は「議論」ではないと断じます。
「議論」とは、“特定の目的のために”複数人で意見を述べ・論じ合うこと。
いくら、正しいことを述べようと、モヤモヤを解消するために相手に怒りをぶつけている時点で、議論の目的を見失っていることになります。
怒りに任せて反論する前に、「今、自分たちはどこを目指して議論しているのか?」を自分自身に問い直してみてはいかがしょうか。
人間関係にとって大切なことを教えてくれる名言
- 『まず先に信頼してしまうこと。信頼されると人はそれに応えようとするものです』
- ジョセフ・マーフィー(アイルランドの宗教家、著述家)
1898年生まれ。アイルランド出身。アイルランドとイギリスで教育を受けた後、渡米。ロサンゼルス・ニューソートのディヴァイン・サイエンス教会にて、28年にわたり牧師職を務めました。
潜在意識の利用により、自身や周囲を幸福に導く「潜在意識の法則」を提唱し、マーフィーが執筆した関連著作は自己啓発書として広く知られています。
そんなジョセフ・マーフィーが語ったのが、
『“信頼”は信頼に値する材料があるから信頼するというものではなく、まず先に信頼してしまうこと。信頼されると人はそれに応えようとするものです。』という言葉。
安易に人を信じて、裏切られるのは怖いことですが、
相手に何かしらの材料があることを条件に、相手を信用しようとする場合、どうしても“条件で繋がった関係”となってしまいます。
しかし、「信頼関係」とは相手のあり方を問わず、理屈抜きに、ただ一心に相手を信頼することから始まるとマーフィーは説きます。
上司や同僚・部下と真の“信頼関係”を築きたいときに、心にとめたい名言です。
人との向き合い方を示してくれる名言
- 『正しいかどうかは自分で決められないけど、誠実に対応したかは自分自身がよくわかっている』
- 田口久人(日本の作家)
東京都出身。慶応義塾大学卒業後、広告代理店を経て、新卒専門のキャリアコンサルタントとして独立。仕事・恋愛・家族をテーマとしたブロガーとしても名を知られていて、instagramフォロワー数は60万人超。tiktokでも30万人にフォローされています。執筆した著書「20代からの自分を強くする『あかさたなはまやらわの法則』」「そのままでいい」など、その発行部数は累計60万部を超えるといいます。
そんな田口さんが、著書「そのままでいい」で語ったのが、
『正しいかどうかは自分で決められないけど、誠実に対応したかは自分自身がよくわかっている』という言葉。
仕事をしていると、「あの時の自分の振る舞いは正しかったのだろうか?」「もっと良い言い方があったのではないか?」などと、思い悩むことも少なくないのではないでしょうか。
でも、「正しさ」は受け止める立場や状況によっても変わりますし、結果論として、後から振り返ることでしか語れないものです。
自分の行いや発言が正しいかどうかなど、到底わかりっこありません。
そんな中でも、「自分が真心をもって相手と真摯に向き合えているか」どうかは、自分でも十分にわかると田口さんは語ります。
「正しさ」に矢印を向けず、ただ、「相手に誠実に向き合えているか」どうかを自分に問いかける。
そう心掛けることが、気持ちの良い人間関係を作る第一歩となるのかもしれません。
構成:Be myself 編集部