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リーダーとしてのセルフブランディング術 ~マインドセットの重要性とヒント~

2023年も気が付いたら、あっという間に半年が過ぎようとしてますね。

 

日々、多くの目標を抱える皆さんのチャレンジが、少しでも良い成果に結びついていることを期待しながら、敢えて皆さんに聞いてみます。

 

今のマインドセット、ちょっと見直してみませんか?

リーダーとしてのセルフブランディングはできていますか?

 

ちょっと意地悪な質問でしたね。

 

この質問は、失敗により心が折れそうになっては、自分自身を取り戻し、自分らしいリーダー像を創っては、次へのチャレンジを叶えてきた、私からみなさんへの大切な問いなのです。

 

今日は、皆さんがマインドセットの重要性に気が付き、セルフブランディングで自分らしさを発信しながら、内面・外面共に自信を持ったリーダーになっていただけるよう、私自身がリーダーとして実際に経験してきた失敗と変化を交えながらお伝えしていきたいと思います。

気合と根性のリーダーはもう古い?

当時、新任リーダーに抜擢いただき、ひとつの部門を任せていただいた私は、先ずはこの部門のビジョンを創って、目標を設定して・・・とそれは張り切っていました。
自分自身の役割はもちろん、メンバーの役割分担もしかり、「私たちは達成できるよ!」と
日進月歩で取り組んでおりました。

その頃の私のマインドセットといえば、「気合と根性」の昭和リーダースタイル。上司はこうでなくては!と沢山の「べき論」に固執しておりました。

しかし、そんなマインドセットからの発信ばかりでは、部下は疲弊し、時に反発し、私自身も感情的になってしまい、とても残念な状態になっていきました。

そんな時、コーチングのセッションで問われたのが、私の「マインドセット」についてだったのです。

「マインドセット」とは?

「マインドセット(mind-set)」とは、もともとは心理学用語でしたが、スタンフォード大学の心理学者キャロル・ドウェック教授が提唱したことで、ビジネス用語でも使われるようになりました。

個人が持つそれぞれの無意識の思考や行動パターンで、物事を捉える時の思考の癖や固定観念や思い込みのことです。
それまでの経験や、受けてきた教育、生まれ育った社会の文化、個々に持っている先入観などからマインドセットは形成されています。

マインドセットには、2つの主要なタイプがあります。

▶成長型マインドセット
自己の能力や才能を活かして、課題を解決しようとするタイプ
トラブルや難しい状況に陥ったときでも、肯定的で前向きな思考が生まれやすく、不確実性が高いビジネスシーンで、とても重要とされる思考

▶固定型マインドセット
能力や才能は変わらないと信じ、諦めて後ろ向きに考えるタイプ
壁にぶつかってしまうと、否定的な諦め思考になりやすく、保守的で現状維持を固辞しやすい、変化や挑戦を恐れがちな思考

例えば、プロジェクトで障害が発生した時に「乗り越えられるまでやってみよう(挑戦)」という思考パターンが成長型マインドセットで、「障害はどうにもならない(諦め)」となる思考パターンが固定型マインドセットです。

さて、みなさんのマインドセットはいかがでしょうか?

因みに、「マインドセット」と「マインドのセット」言葉は似ていますが、意味は少し異なってきますので使うときには注意が必要です。マインドセットは先にも紹介していますが「基本的な考え方」のことで思考や行動のパターンや癖を意味し、「マインドのセット」は心のセットで「特定の状況や環境」に対する意識や設定のことです。

マインドセットを変える

当時の私は「成長型マインドセット」ではあるものの、具体的な発言や行動に無理があったのです。
ビジョンに向けた目標必達の「気合と根性論」に囚われていた私に、コーチは次々と質問してきました。

・なぜそう思うのですか?
・具体的にはどういうことですか?
・達成のために大切にしていることはなんですか?

コーチングのセッションで様々な問いを受けた私は、一つひとつ考え答えながら、このマインドセットの方向を少しづつ修正していきました。
自分のマインドセットを認識し、必要に応じて変化させることで成長・学習・適応力を高めることができたのです。

そして、リーダーとしてのマインドセットが徐々に整い、私らしさが発揮されるリーダー像に近づいていきました。

リーダーのマインドセットがチームに影響する

リーダーである私のマインドセットを変えることで、チーム内にも良い影響が生まれ、自身のマインドセットの在り方を意識するメンバーも出てくるようになりました。
リーダーとしても、チームとしても望ましい環境になり、嬉しい状況です。

個人と組織のマインドセット

個人のマインドセットは、各自がそれぞれ持っている基本的な考え方や思考パターンのことですが、組織のマインドセットは違います。

組織のマインドセットは、企業内の部門やチームごとで持っている考え方や、大事にしている価値観のことになります。
同じ企業であっても、組織のミッションや仕事の内容が変われば、優先事項や価値観は異なります。チームや会社の中核となって活躍を期待される、リーダーのポジティブなマインドセットは、それぞれの組織が持つ、組織風土や組織文化に重要なプラス要素として考えられています。

そのため、リーダーは個人のマインドセットをそのまま部下に押し付けるのではなく、部門やチーム・組織で大事にしていることや考え方、風土や価値観などを考慮した上で指導しなくてはなりません。

マインドセットとセルフブランディングの関係性

セルフブランディングとは言葉の通り、「自分をブランド化」することで、自分の価値を高めるための戦略です。

マインドセットを変えていく過程は、自分自身をブランドとしてその価値を明確にしていく「セルフブランディング」とよく似ています。
そのため、リーダーとして成長していくためにはどちらも重要となります。

セルフブランディングを行うことで、仕事はもちろんプライベートにおいても「自分らしさ」が一層の強みになり、自信をもつことができるようになるのです。

セルフブランディングは、成長型マインドセットを軸として考えていくことが良いのですが、ブランドとして自分を確立していくための必要なことに「第一印象(見た目)」があります。

人の第一印象は「6秒」で決まる!

アメリカの心理学者アルバート・メラビアン氏の研究結果では、人と人とのコミュニケーションにおいて、3つの要素が挙げられています。

・見た目(視覚)55% 
 ジェスチャーや表情、ボディランゲージ
・話し声(聴覚)38% 
 声の大きさ、トーン、口調、話す速さ
・ことば(言語)7%

見た目(視覚)がウエイトの半分を締めており、「見た目の印象」は私たちの想像以上に重要だということがわかります。

みなさんはリーダーとして、どのような第一印象(見た目)でありたいですか?

・姿勢:立ち方、座り方、所作
・髪型:色、長さ、前髪、留め方
・話し方:ゆっくり、早口、言葉えらび
・表情:目線、笑顔、目つき、口元
・服装:色、デザイン、露出度、トレンド
・持ち物:名刺入れ、ペン、時計、バッグ、スマホケース

これらは、自分がどう見られたいのか、どう受け取られたいのか、自分自身で選ぶことのできるコトばかりです。

自分自身の選択において見た目を変える行為は、マインドセットを変えることにも繋がりますし、それが自分というブランドをより魅力的にする(セルフブランディングする)事になるのです。

マインドセットやセルフブランディングと聞いて難しそう。と感じる方は、まずは見た目から変えてみましょう!

マインドセットの見直し方

私たちは、成長型マインドセットも固定型マインドセットもどちらも併せもっています。
だからこそ、気が付いたら固定型のマインドセットになったまま・・ということがないように見直しが必要なのです。

下記のような状態になっていませんか?

・気持ちに無理がでている
・良くないと分かっていながら主張している
・楽な方を選びがちになっている
・自分への評価やフィードバックを聞きたくない
・諦めが早くなっている

ポイントはシンプル。無意識の中の「違和感」です。

前より上手くいかなくなってきた、協力者を得にくくなった等、これまでと比較して壁が増えてきたり高くなったと感じたら見直し時です。

違和感の原因や理由を見つけ、過去の自分を見直す事が必要です。
その際に、それまで頑張った自分を認めて褒めてあげましょう!

見直しの前に褒めてしまうと、自分事として考えずらくなってしまうので、必ず見直しの後に褒めてくださいね。

自分を褒めた後は、違和感を取り除けるようにひとつずつ解決策を見つけてください。

まとめ

思い込みや思考の癖や行動パターン、私たちはそれらを基に考えたり仕事をしています。

この「マインドセット」を理解することで、自分の思考の癖を意識し、行動パターンを少しずつコントロールできるようになるのです。
リーダーとして、セルフブランディング術の1つとして、ぜひ「マインドセット」を意識してみてください。

変化や挑戦を恐れずに楽しむことができる思考は、どこに行っても私たちを魅力的な人に見せてくれるでしょう。

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コミュニケーションコーチ・山口 聡子 さん

大手半導体メーカーの営業を経て、ウエディング業界で女性が圧倒的に多い事業部を統括。この頃から管理職として・女性としての苦労や課題の解決にコミュニケーションスキルやセルフブランディングの重要性を実感する。
新郎新婦やご家族の想いを実現するための商品開発と店頭販売の接客研修・セミナーを行いつつ自身も5,000組以上のカップルの挙式をプランニングを行う。顧客とクライアント、それぞれの立場や状況と想いに寄り添い、メンバーとカタチにしていく先の笑顔とリレーされていく感動は、今でも仕事の基本として大切にしている。IT企業で企業向けイベントの企画・運営に携わった後、現在は独立し、自治体との人材育成やマーケティング・プロモーション活動で地方創生の事業に携わりつつ、コーチングやセミナー講師を行っている。自らの実践を基に、企業や個人のコミュニケーション課題のコンサルティングで支持を得ている。特に、対話の大切さを再認識し認定コーチの資格を取得し、様々な世代の女子から、隣の部の先輩と話すような楽しく話しやすいコーチングスタイルが人気。


<読者へのメッセージ>
マインドセットやセルフブランディングは、リーダーの皆さんにとって既にご存知のテーマであったかもしれませんが、この機会に改めて見直したり意識をするキッカケになれればと思い、ご紹介させていただきました。
リーダーは相談できる相手が限られてしまうため、当時の私のようにひとりで抱えてしまうこともありますよね。そんな風にひとりで考えるのが苦しくなったとき、言葉のキャッチボールで一緒に本音を見つけるコーチとの対話が、皆さんのお役に立てたら嬉しいと思っています。
リーダーという役割を存分に楽しみながら、あなたらしさのブランディングを確立して行きましょう!


『プロフェリエ』の山口 聡子さんのページはこちら



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