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リーダーズ座談会

管理職の感情コントロール術 職場でできるイライラ解消法とは

社内では相談しづらい悩みや本音を語る、女性管理職のオンライン匿名座談会。今回のテーマは、「仕事でイラっとした時の感情コントロール」について。ビジネス書には載っていないリアルなアンガーマネジメントを教えてもらいました!



【参加者】
Aさん(45歳):マスコミ業。女性向けメディアの責任者として3名の部下を抱える。

Bさん(48歳):IT業。5名の部下を抱える課長。

Cさん(39歳):運送業。4名の部下がいる課長。

管理職になって仕事中の「イラっ」が増加!

ーー皆さんは、仕事中に感情コントロールを意識していますか?
Aさん:意識しています。良い気分の時も、悪い気分の時も、仕事では極力フラットでいられるように心掛けています。だから仕事上では大げさに相手を持ち上げたり、成功を喜んだりもしないし、反対に不機嫌になったり不安な感情を表に出したりしないようにしています。

Bさん:同じくです。感情に任せて何かを伝えても伝わらないし、感情に振り回されると自分自身も合理的な判断ができなくなると感じます。

Cさん:イライラしているのって忙しくて余裕がない時ですよね。そういう時に限って私は周りの業務に口を出したくなるのですが、極力冷静にいようと意識しています。

Bさん:わかります! 自分の心に余裕が無い時に限って、部下に任せた仕事も上手く行ってなかったりトラブったりして…。「私だったらこうするのに!」と、またイラっと。
そう思うと、管理職になってから仕事でイラっとすることが増えたかもしれません。常に上司と部下の板挟みですし…。

Aさん:正直、イライラが増えましたよね(笑)。いち担当者の立場のときは、ただ楽しく仕事をしていましたけど、それは「自分の仕事のことだけ」を考えていれば良かったからで…。今は他部署や上司に対しても主張を通さなければならないことが増え、つい感情が昂るることがあります。
Bさん:上司からは勝手に予算を押し付けられるし、それが達成できそうなリカバリー案を求められる…。で、新しい施策を始めようとすると部下から「やる価値あるんですか?」「人も予算も足りないです」と言われる。極めつけが発注先からの追加請求…! あー思い出すだけでイライラする! (笑)

Aさん:数字至上主義な組織は、なにかとイライラする機会が多いですよね。私はメディア編集をしているのですが、上司はどういうプロセスで企画が作られているのか理解する気がない。それなのにお金の話ばっかりで、本当にイラっとしてしまいます。

コミュニケーション能力・論理的思考力・スルースキルが感情コントロールのカギ

Cさん:ちょっと皆さんとは違うイライラポイントかもしれませんが、私は上司から不機嫌な態度を出された時や、面識がない他部署の方から、チャットで手間のかかる依頼をされた時にイラっとします。都合良く扱ってない? って。

Bさん:それもあるあるですよね! 仕事中に感情を出さないよう「いい感じの人」でいようと努めると、今度は下に見られてしまう気もする。そういった意味で、我慢するだけが感情コントロールではないのだとも感じています。

Cさん:そうなんですよね。感情的にならずに自分の意見を相手に伝え、むしろ周囲の人をうまく転がせるくらいになる。そういったコミュニケーション能力や対人関係構築スキルこそ、感情コントロールに必要な気もします。

Bさん:たしかに。自分の意見・考えを説明する力や、イライラの原因を自分の中で言語化するための論理的思考力も、イライラしがちな管理職には求められていますよね。

Aさん:あとは、スルースキル(笑)。職場にいると、周囲の雑音に感情を乱されることがあるので、「○○さん」と直接話しかけられるまでは、何も聞いていない・聞こえていないことにしています。

Cさん:スルースキル、大事ですよね! 私も何か不当な扱いを受けてイラっとした時は「この人は余裕がないんだ」と判断して、深追いしないようにしています。

Aさん:そうそう。イライラ因子が発生した時は、反射的に反応せず、その場からできるだけ早く物理的に離れるようにもしている。
あとは、メールやチャットの内容に対してイラっとした時も、急ぎの案件であってもすぐに返信はしません。あえて数分~数十分おいてから返信するようにしています。

すぐ実践できる、感情のプチリセット術

Bさん:今日のお話しで、苦労しているのは私だけじゃない…と思えて嬉しいです。結局、感情のままに不満や意見を言っても、その場ではスッキリするけど、物事がうまく運ぶことってほとんど無いんですよね。

Cさん:それに感情に振り回されると、自分の仕事も雑になるし、管理職のイライラオーラで職場の雰囲気も最悪になってしまう。「こうはなりたくない」って思っていた管理職に自分がなってしまうのが嫌です。

Aさん:冷静になれていない時は自分の主張も独りよがりですし、相手を無駄に不快な気持ちにさせてしまいますよね。管理職になりたての頃は、我慢できずに反射的にリアクションして、あとで後悔したこともありました。

Bさん:感情コントロールって、本当に少しずつできるようになるのかなって最近感じます。誰しも失敗したことはあるはず。
ちなみに、イラっとした時、心を落ち着かせるためにしていることってありますか? 私は、子どもの写真や動画を見たり、単純なパズルゲームをしたり、WEB漫画を読んだりして、仕事モードからプチリセットするようにしています。

Cさん:プチリセット、大事ですね。私は温かい飲み物を飲むとか、イラっとした日の昼休みは他部署の同僚とご飯食べに行くとか、自分なりに取り入れています。

Aさん:たしかに。部下の人数が少ないと、それはそれで距離が近い分、ネガティブなことを伝えづらいと思います。

Bさん:そうなんですよ。私もまだまだ現場の業務も担当しているので、フィードバック面談後にすぐ一緒に業務をする、なんてこともあって。

Aさん強制的なプチリセット術として、会社と自宅の距離を離すのはおすすめですよ! 私、通勤に電車で1時間かかるのですが、電車に乗っている間にたいていのモヤモヤはおさまるんです。自宅の最寄り駅は、都心とは気温や空気が明らかに違うので、自然と切り替えができます。

Bさん:なるほど! 通勤時間は短い方がストレスが少ないものと思ってましたが、あえて通勤時間を確保して、感情リセット時間に充てるの、すごく良いですね。これからも試行錯誤しながら感情コントロール術を模索して取り入れていきたいです。



良くも悪くも感情が動くのは、仕事に責任を持って真剣に取り組んでいる証拠。イライラに振り回されず、自分の感情と上手く付き合いながら働いていきたいですね。今回の3名が実践しているリアルなアンガーマネジメントも、ぜひ参考にしてみてください。

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