『管理職になって気付いた、新たな面白さとモチベーション』
株式会社セブン銀行 金融ソリューション部 紙中加代子さん【前編】
誰しも迷うキャリアの決断。女性管理職として活躍する人はいつ何に悩み、どう決断してきたのか。キャリアの分岐点と決断できた理由を語っていただきます。
今回は、株式会社セブン銀行金融ソリューション部部長の紙中加代子さんにお話を伺いました。
紙中 加代子(かみなか かよこ)さん
株式会社セブン銀行
金融ソリューション部 部長
大プロジェクトを通じて社会人の基礎を築けた
- 株式会社セブン銀行で60名超のメンバーを束ねている紙中加代子さん。キャリアのスタート時には三和銀行(現 三菱UFJ銀行)の子会社にシステムエンジニアとして入社しました。「正直、当初はそこまで明確な将来ビジョンは思い描いていなかった」と語ります。
- 「仕事に対して、『食べて生活していくためには働かなければならない』程度にしか考えていなかったので、正直、仕事を通じてどのように自己実現したいかなど思い描いていませんでした。そんな中、文系ながら“ものづくり”に関われる点に魅力を感じ、システムエンジニアとしてのキャリアをスタートさせました。
ありがたいことに入社2年目で、30年来稼働している古いシステムを大刷新するプロジェクトにアサインされました」
- この一大プロジェクトは、新しい考え方や技術をふんだんに盛り込んだチャレンジングな取り組みだったそう。その中で、仕事の壁の乗り越え方も学んだといいます。
- 「古いシステムだったので仕様書もなく…古い言語で書かれたコードを読み解かなければ、システムを理解する方法がない状態でした。ですから、まずはコードを読み解き、それをもとに新しい技術で再設計し、システムを作っていくという手順で進めていきました。手を動かしていると次々と新たな課題が見つかるような状況だったので、目の前の課題だけに目を向けていると、大きなトラブルにつながる可能性があります。ですから、視野を広く持つ姿勢が求められました。
チャレンジングな取り組みだったこともあり、困難なことも多かったのですが、結局、壁にぶつかったら乗り越えるしかありません。さまざまな手段を考え、人を巻き込み、粘り強く向き合う。そのためにも、どんな状況でもポジティブな態度でい続けることが重要だと学びました」
- 他にも、プロジェクトに参加する中で、社会人としての“仕事の向き合い方”の基礎を築けたといいます。
- 「プロジェクト中、ちょっとしたリーダー職を任されたのですが、そのアサインの意味をあまり理解できていませんでした。本当は、私自身の成長が求められていたのに、『これくらいのレベルでいいかな』と、それまでの延長線上で成果物を出してしまったんです。
『チームで仕事をするということは、メンバーの力で成果を増幅させたものにしなければならない。そのためにはきちんと全体をリードしていくような存在にならないといけないし、それ自体が仕事だ』と、ひどく怒られました。
でも、こうした経験を経て、 “仕事への向き合い方”の基礎が築けたように思います」
経営から現場まで全体像を見通せる規模感が魅力的だった
- 新卒から6年弱勤めた前職を辞め、2007年に株式会社セブン銀行へ転職します。紙中さんは、そのきっかけをこのように話します。
- 「新しいものをつくるプロジェクトに携わりたいと思い始めたことが一つのきっかけです。前職では銀行統合によって発生するプロジェクトが多く、その分、スケールの大きなものが多かったです。それはそれで面白かったのですが、仕事の成果はやや実感しにくいところがあり、少し環境を変えてみようと思ったんです。
システム開発という仕事にこだわっていたわけではなかったので、“新しいものづくりに携わること”を軸に、職種の幅を広げて検討していました」
- セブン銀行に入社した決め手はなんだったのでしょうか。
- 「入社前に複数の社員から話を聞く機会がありましたが、面倒見がよく人柄のいい人が多い印象を受けました。実際に入社した後も、みんな、気にかけて声をかけてくれたり、困っていたらアドバイスをくれたりと、その時に抱いた印象は間違っていなかったと感じています。
また、仕事面でも、前職と同業界ということもあり、これまで培ってきた経験を大いに活かせるのではと感じました。
あとは、会社の規模感です。入社当時は、会社がまだ設立10年弱で、一つ目の成長期を超えて次の山を目指すような時期でした。まだ、経営層が考えている課題からシステムの課題まで全体像を見通せる規模感で、その中で『自分は何をしたらいいのか』、自らの頭で考えて実行していける点が、とても魅力的でしたね」
- その他にも働きやすいと感じる点があるという紙中さん。
- 「休みも非常に取りやすいと思います。私は仕事とプライベートの時間をきっちりと分け、仕事の時は全力で仕事に打ち込み、プライベートの時間にはしっかり休んだり遊んだりしたいタイプ。それを健全に両立させるためには、『休みが取りやすいこと』はとても大事だと思うんです。
また、“スライド勤務”といって、いくつかのシフトの中から始業・終業時刻を繰り上げたり繰り下げたりできる制度もあり、自分の働き方を自ら選びやすくなっている点も気に入っています。
私は今、女性管理職という立場にいますが、セブン銀行では2023年度にダイバーシティ&インクルージョン推進部会が立ち上がり、社員の誰もが平等に能力を発揮できる職場環境づくりと、社員がその理解を深め、アクションに結びつけられるような環境づくりに取り組み始めています。
今年3月8日には国際女性デーに合わせ、アメリカとフィリピン、インドネシアにある子会社も含めセブン銀行グループ全体で記念イベントを開催しました。オンラインでつなぎ、全編英語で各国の女性活躍の状況を発表。国ごとの状況の違いや、共有の課題を理解し合い、それを各拠点の女性活躍推進活動に活かしていこうとしています。
今後より一層一人ひとりが自分の理想とする働き方を実現し、能力を発揮できる職場にして行きたいです」
→後日公開の「後編記事」につづきます
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写真:MIKAGE
取材・執筆:北森 悦