野々村友紀子さん「責任感を持てない若手社員には、まずできる役割を与えよう」
キャリア、仕事、人間関係、健康、家族、恋愛…。悩み多き、現代女性たちに寄り添う人気企画「お悩み相談室」。放送作家の野々村友紀子さんが働く女性のお悩みに答えます! 年の離れた若手の指導法について、野々村さんはどう考える?
野々村友紀子さん
1974年8月5日生まれの放送作家。大阪府出身。2丁拳銃・修士の妻。
芸人として活動後、放送作家へ転身。現在は吉本総合芸能学院(NSC)の講師、書籍・脚本等の作家業に加え、メディア出演など多方面で活躍中。
2021年12月に7冊目の著書『アカンヒトズカン』(学研プラス)を出版。
感覚のズレた後輩の指導法、どうするべき?
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野々村さんの回答「上司や先輩が、若者の責任感を作ってあげる」
私もNSC(※)の講師として若い方と接する機会が多いので、気持ちはとてもわかります。「イマドキの若者って…」と言ったら負けだけど、言いたくなりますよね。
この後輩は、恐らく社会人としての責任感がまだ出来上がっていないのだと感じます。仕事に対して「自分がいなくては」という責任感があれば、簡単に仕事も休めないですよね。
ただ、先輩や上司から「責任感が足りない!」と言われただけでは、そう簡単に社会人としての自覚は芽生えません。言葉で指摘するだけではなく、“責任感を作ってあげる”ことが上司や先輩の役割かなと思います。
例えば、責任を持てるような充実した仕事を与えたり、「あなたがいるから助かっている」と、仕事に対しての感謝を伝えたり。そういったことで責任感は少しずつ芽生えてくるのではないでしょうか。
(※)NSC:NSC吉本総合芸能学院。吉本興業が運営する主に芸人を育成する養成所。
コミュニケーションの取り方を間違えているだけかも
「ここ以外の店なら行かない」というすっごく自己中心的な発言も腹立ちますね(笑)。でも、もしかしたらこの後輩なりのコミュニケーションの取り方なのかも。
言われた方は腹立つけど、コミュニケーションの取り方がちょっと下手な子なんだと捉えて、「お店詳しいそうやん! 幹事してや~!」と、ちょっと持ち上げつつ、役割を与える。そしてやってもらったことに対して「すごい良いお店やったね!」と褒める。そうすれば、相手の満足感にも繋がって、仕事にも前向きになってくれるかもしれません。
若い人って、まだまだ自分に自信が無いし、コミュニケーションの取り方を間違えることもあります。そこを頭ごなしに怒るのではなく、まずはその人ができることを与えて居場所を作ってあげる。信頼関係を築きながら、少しずつ教えていくのが良いかなと、私は思います。
まあでも、そこまでしても全然変わらなくて調子乗っているだけだったら、「仕事をなめるんじゃない」と厳しく言うことも、時には必要だと思いますけどね(笑)。
回答まとめ
・若者の責任感を作るのも上司や先輩の役割
・若者の中には自信がなかったり、コミュニケーションの取り方を間違えたりする人もいる
・できることを与えて、居場所を作ってあげるところから始めよう
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