女性リーダーが語る、共働きのリアル! 家事・育児の負担どうしてる?
なかなか社内では相談できない悩みを語る、女性管理職のオンライン匿名座談会。今回のテーマは、「共働き夫婦の本音」について。夫婦ともに仕事が忙しい時、どうしてるの?
目次
【参加者】
Aさん(37歳):出版業界。ウェブサイトの編集長。夫、1歳の男児と3人家族。
Bさん(30歳):運輸業。昨年社内結婚をした。今後、子どもを持つことも考えている。
Cさん(45歳):IT業界。新規事業のリーダーを務める。高校生、中学生、小学生の3人の子どもがいる。
共働きの家事育児は「やってもらって当たり前」ではない!
- ーー皆さんは共働きですが、家事・育児の分担は夫婦でどう分かれていますか?
- Aさん:家事は私が多めですね。在宅勤務ができるので、ちょこちょこと洗濯や掃除をしています。育児は半々かなあ。保育園の送り、食事の世話が私、保育園のお迎え、風呂が夫です。
Bさん:私はまだ子どもがいないので、家事は出来るときに、出来るほうがするようにしていますね。
Cさん:私も出来る方がやるスタンス。家事・育児の分担って話し合われたりしましたか?
Aさん:何度か話し合いはしましたが、結局やりながら今の形に落ち着いた感じですね。
Bさん:私も自然と決まった感じです。きっちりルール化してしまうと「この担当なのにまだやってない」と変にイライラしちゃうかも(笑)。だったら気付いた時に気付いた方がやった方がいいかと思っています。
Cさん:わかります。でも、こっちも忙しいとお互いピリピリして「私ばっか家事してない!?」って思うこともあるかも。
Aさん:「私ばっかり」問題ありますよね(笑)。我が家はまだ子どもが1歳なのですが、夫は子どもと2人きりで外出ができないんですよ。私だって最初はできなかったんだから早くチャレンジしてよ! って思っちゃいます。
Bさん:あと家事のクオリティの低さが気になることありません? 洗濯物シワ伸ばしてないな〜とか、食器も油モノから先に洗っちゃうんだ……とか。重箱の隅をつつきたくなる時があります(笑)。
Cさん:……それで言うと我が家は逆かも。私の方が性格的に雑なので、たぶん彼のほうが不満がありそう。
Aさん:そういう意味で、出来る方・得意な方がやる、細かいところは目を瞑るのが二人で家事育児分担する上での正解かもしれないですね。結局「私の負担が重い」と思っても、その時々の状況によるかなって納得させています。
- Bさん:あと、友人や親族の前で夫が「妻はよくやってくれる」と褒めてくれると、許しちゃうことありません?
Cさん:あるかも。感謝の気持ちは大切ですよね! 家事・育児は「忙しい中でやっている」という前提で、相手にやってもらって当たり前じゃない、という感覚はお互い持ち続けたいですね。
「子どもを見る」の裏側に潜む、見えない“やるべきこと”
- ーー共働きをする上で、パートナーに求めることはありますか?
- Cさん:家事も育児も建前で終わらせないことですかね。育児は特に。
Bさん:“育児を建前で終わらせない行動”ってどういうことでしょうか?
Cさん:例えば、「今日は仕事で遅くなるから子ども見ていてね」と言って、ただずっと子どもに動画サイトを見せて、自分もスマホいじって「見ていた」というのと、子どもに宿題をさせて、学校での話を聞いて、食事の片付けをして、風呂にも入れるという「見ていた」の違いですかね(笑)。言われたことだけを作業として取り組むのではなく、子どもと向き合ってほしいというか……。
Bさん:言われたことだけやっていてはダメなのは、仕事と一緒ですね……。
Aさん:ただ子どもと一緒にいるだけなら誰でもできるんですよね(笑)。うちみたいに赤ちゃんだったら、泣いたらオムツチェックして、おもちゃで遊んで、落ち着いている間に家事もして……という積極性を求めています!
妻だけでなく、夫婦で働き方を変えなければ共働きは破綻する
- Bさん:なるほど~。仕事が忙しすぎるとどうしても家事・育児が作業になってしまうことはありそうですね。私も子どもが生まれたら、お互いが仕事とプライベートの両方を充実できるように、夫にもフレックス制度などを利用してほしいなと思います。
Aさん:子どもがいる共働き夫婦は、妻だけが労働環境を整えるのではなく、夫側も長時間労働など改善しないと上手く行かないですよね。我が家は私だけが仕事の調整がしやすいので、子どもの体調不良や予防接種の対応は私ばかり。病児保育やシッターの利用も考えていますが、実際は事前登録の手間や金銭的・心理的なハードルも高いですし。
Cさん:それはあると思います。私の場合もう第一子が高校生ですが、お互いが柔軟な働き方ができるから三人の子育てができていると感じます
Bさん:なるほど。具体的に教えていただけますか?
Cさん:例えば私が残業することもありますが、そういった時は夫に在宅勤務にしてもらうなどですね。お互いが我慢して働くのではなく、尊重し合っているからこそ仕事と家事・育児の両立ができていると感じます。
Bさん:そうですよね。私も管理職になるほど仕事にやりがいを感じているので、子どもを産んだ瞬間に私だけが仕事を我慢しなきゃいけないとなると、ストレス溜まると思います。
Aさん:お互いの状況を理解し合いながら協力して、仕事での喜びや苦しみも分かち合えるのが、共働き夫婦の良い点でもありますからね。
Cさん:あとは経済的な余裕も心の余裕につながっています。
Bさん:それはかなり大切です! お互い自立した関係をこれからも守っていきたいですね。
Cさん:どうしたって私たちの主戦場は家庭以外になりますし、仕事を手放すことは考えられないですしね!
お互いを支え合えるのは、共働きの良さ
- Aさん:共働きの場合、キャリアも2人で考えていくことになりますよね。我が家は、夫は残業無し、出張無しの業務を続け、私の年収を上げていきたいと思っています。
Cさん:いいですね~。うちは子どもが大きくなりつつあるので、夫婦ともに残りのキャリアは好きなことを仕事にできるようにしていきたいと思います。
Bさん:共働きだと、どちらかが転職して生活が変わってもフォローし合えるから、キャリアの選択肢の幅は広がりますよね。
Cさん:まさに。夫が最近転職して、今は私の家事・育児負担が増えていますが、これも一時的なこと。次は私が転職する番かなって思っています。
Aさん:いいですね~。自立しながら支え合う、これが理想の共働きですね。
在宅勤務やフレックス制度など、働き方も多様化し、仕事と家事・育児の両立がしやすくなりつつある現代。そういった制度を夫婦で活用すれば、どちらか一方への負担のしわ寄せは減らせるはず。大変な時は助け合いつつ、それぞれのキャリアを応援する、そんな共働きを目指したいですね。