通常業務以外のコミュニケーション、みんなはどうしてる?
リーダーならではの悩みや、なかなか周りに聞けない気になるアレコレ。自分以外のみんなはどうしているの!? を、探るべく、様々な業界で働く女性リーダーの座談会を実施! 今回のテーマは、「通常業務以外のコミュニケーション」について。コロナ禍でのオンラインでの部下のフォローや交流について、匿名で本音を語ります!
【参加者】
Aさん(36歳):ECサイト運営会社勤務。
9名の部下を抱える部長職。現在も完全出社で勤務している。
Bさん(38歳):広告代理店勤務。
6名の部下を抱えるマネージャー職。飲み会が活発な会社で、コロナ禍以降数は減ったが定期的に開催している。
Cさん(37歳):大手人材企業勤務。
部下は5名で、全員が子育て中なので、業務外で交流を持つ時間がなかなか取れておらず、不安を抱えている。
飲み会ができない場合、1on1を充実させる
- ――本日はよろしくお願いいたします! はじめに、業務外コミュニケーションの定番「飲み会」について。皆さんのチームでは現在、積極的に行っていますか?
- Bさん:弊社は現在、フルリモート勤務なので、チーム全員が出社するのは月に1日程度です。リモートになったからこそ、深い話ができなくなってきてしまうと感じているので、出社日にタイミングが合えば、飲み会を行うようにしていますね。
Cさん:私自身、お酒を飲んでコミュニケーションを取るのが好きなのですが、メンバーが全員子育て中でリモートワークということもあり、まだ一度も飲み会を開催できていないんですよ。
Aさん:やはり飲み会でしか得られない高揚感はあると思いますし、私も本音は好きです。でも、上司の立場から強制するものではないのかな……とも思っているので、チーム内でオフィシャルに開催はしていないですね。自然発生的にメンバー同士で交流を持ってくれればいいかなと思っています。
Cさん:わかります。気を遣いますよね。正直言うと飲み会以外も、業務時間外でのコミュニケーションはほぼしていなくて。業務時間内での1on1を月1回以上は時間を取るようにしています。あとはオンラインでもカメラはオンにして、雑談の時間を設けるとか。1時間くらいオンラインで話していることもあります。私はまだ子どもがいないので、部下が育児と両立して働く上でどんな点に困っているかなど、悩みを聞くようにしています。皆さんは飲み会以外で部下とコミュニケーションの時間は取られていますか?
Aさん:同じく、1on1の時間は定期的にとっています。私のチームでは、話す内容を部下側が自由に決めるルールにしているので、業務外の話がメインテーマになることもあります。例えば「ダイエットについて」なんて時もあります(笑)。
Cさん:楽しそうです。1on1って、こちらから一方的に質問をしてしまいすぎたかもと思うこともあるので、部下からテーマを持ち寄るのは試してみようかな。
Aさん:オススメです。1on1の時間で部下の趣味嗜好を知る時間にしていますね。お互いの情報を出し合うので、けっこう有意義なコミュニケーションの場になっていると思います。
- 1on1は、部下の仕事の悩みだけでなく、プライベート面まで知ることができる貴重な場とのこと。
(※画像はイメージです) - Bさん:自分のチームに限った話ではないのですが、会社が社員同士の交流に積極的なので、「部活」があります。例えば、私は「料理部」に入っているのですが、休日には、会社に併設しているキッチンスタジオとオンラインを繋いでみんなで料理をして食べる会など開催して、普段業務では関わらない社員とも定期的にコミュニケーションを取っています。
Aさん:良いですね! 憧れます!
オンライン飲み会は、事前に時間を区切って短時間で開催
- ――ちなみに、オンライン飲み会は開催していますか?
- Cさん:私の場合、会社で開催したことはないですね。
Aさん:チーム単位ではないですが、忘年会や懇親会、期初のキックオフなどは全社的に開催していました。若手社員が余興としてクイズの出し物をしてくれました。正直、オフラインの方が楽しいかなとは思いましたが、オンラインは手軽さがありますよね。
Bさん:一時期オンライン飲み会を開催していたのですが、ダラダラしてしまって気付いたら夜中の1時になっていたこともあって、飲み会として生産性が低いなあと思ってしまったことがあります。そのあたりは工夫していますか?
Aさん:全社で行う時は、人それぞれマストで参加する時間枠を設定しており、その枠後は、自由に退出できる仕組みにしていました。
Bさん:なるほど、事前に仕組みを作っておけば、終わりが見えない問題は解決できるんですね。
チャットツールは使い方次第で、オンラインでの雑談のきっかけに!
- ――Bさん、Cさんのようにリモートワークがメインとなると、チャットやオンライン会議ツールでのコミュニケーションがメインになるかと思います。それらの使い方で工夫していることはありますか?
- Bさん:チャットツールでは、スタンプをたくさん自作して、メッセージが単調にならないように心がけていますね。
Cさん:短文のやり取りが多いチャットだと、どうしても冷淡な印象を与えそうなので、「!」を多用したり、長音符を「~」にしたり、親しみやすさを持ってもらえるよう気を付けています。
Aさん:オンラインだと、こちらの気持ちが伝わりづらいのは、あるあるですよね。私はオンライン会議では普段喋るよりも3〜4割テンション高めを意識しています。
Bさん:すごくわかります!(笑)細かい所作でフランクさをアピールしています。
Cさん:逆にオンラインだからこそ文面や表情から部下の不調に気付くこともあるなと思います。チャットの返信がいつもより淡々としていたり、ミーティングで元気がなさそうだったりすると、「業務量大丈夫ですか?」など、個別で声をかけるようにしています。
Aさん:私の場合、いまのところ基本的に出社がメインなので、逆に諸事情でリモート勤務になったメンバーの管理などには難しさを感じることがあります。
Cさん:なんでも発言できるチームのグループチャットを作っています。そこではメンバー同士が業務の質問など、頻繁にやり取りをしていますよ。私は上司なので、あまり発言しないようにしているのですが、意外とそういう場を作ると、今困ってそうだなと把握できるようになります。
Bさん:「雑談部屋」とまではいかなくても、業務外のこともある程度自由に発言できる場を用意しておくのは必要ですよね。弊社では、オンライン上で社員の情報が見られるデータベースを用意しています。入社したメンバーはそこに前職や趣味など、細かく自己紹介を書くことがマスト。業務ではじめて関わる社内の方も、いまはリモートでキックオフをするので、ミーティングの前にまずそのデータベースを見ています。それこそ雑談のきっかけにもなります。
Aさん:なるほど。私の会社では、全社の取り組みで、チャットツールのプロフィール画像の「テーマ」が毎月決められています。例えば「好きな芸能人」「今年行って良かった場所」「好きな本」など、パーソナリティが垣間見られるテーマになっていて、それに沿ってプロフィール画像を変更しています。任意ではありますが、ほぼ全員参加しているので、チャット上で雑談のきっかけになっています。
Cさん:面白いですね! こんなに会社ごとに取り組みが異なるのかと、勉強になりました!
自分が部下の立場の時とは、働き方が大きく変わっている昨今。コロナ禍での部下との業務外コミュニケーションには、三者三様の工夫が見られました。ぜひ参考にしてみてくださいね。