仕事での「勝負強さ」が身につく!高橋尚子さんの名言
日本女子陸上界初のオリンピック金メダリストであり、国民栄誉賞にも輝いた高橋尚子さん。
オリンピックという大舞台で結果を残せたのは、もちろん想像を絶する努力あってのことですが、やはり特筆すべきは、“ここぞ”の重要な大会で結果を出す「勝負強さ」です。
そこで今回は、彼女のような勝負強さを身につけるために参考にしたい名言をご紹介します。
成果が出ず、心が折れそうになった時に思い出したい名言
- 『何も咲かない寒い日は、下へ下へと根を伸ばせ。やがて大きな花が咲く』
≪高橋尚子≫
元陸上競技選手。1972年生まれ、岐阜県岐阜市出身。中学生の時に陸上を始め、県立岐阜商業高等学校に入学後、800mの選手として県大会で優勝するなどその頭角を現す。大阪学院大学時代には、日本学生種目別選手権の1500mで優勝。全国で初タイトルを獲得する。
大学卒業後はリクルートに入社し、実業団入り。1997年に積水化学へ移籍し、翌年に名古屋国際女子マラソンで当時の日本記録を更新して初優勝。同年のバンコクアジア大会でもアジア最高記録で優勝し、世界から注目を集める。2000年、シドニーオリンピックで日本女子陸上界初のオリンピック金メダルに輝き、同年に国民栄誉賞も受賞。翌年に行われたベルリンマラソンでは、当時の世界記録を更新する世界新記録をたたき出して優勝する。2008年に引退するも、スポーツキャスター、マラソン解説者、企業の社外取締役など、多方面での活躍をみせている。
日本女子陸上界初のオリンピック金メダルに輝いた、マラソン界のレジェンド・高橋尚子さん。
自分に負けず42.195kmを走り抜く、彼女の強い精神力の源となっているのが、『何も咲かない寒い日は、下へ下へと根を伸ばせ。やがて大きな花が咲く』という名言です。
高校時代の陸上部の監督であり、恩師でもある中澤正仁さんから送られた言葉で、なかなか結果が出ない時にこの言葉を思い出し、ただひたすらに走り続けたといいます。
高橋さんの現役時代の練習量はマラソン選手の中でも群を抜いており、1日平均40km、多い時は80kmを走り、本番レース直前の3ヶ月間では30kmを30本以上、40kmを12本程度走るなど、ハードな練習メニューをこなしていました。
陸上を始めたのは中学生ながら、彼女が名実ともに世界レベルで戦えるようになるのは実業団に入った後のこと。たゆまぬ努力で根を張り続けてきた結果、オリンピック金メダルという大きな花を咲かせることができたのです。
なかなか結果が出ずに「苦しい」と感じる瞬間は、仕事においてもよくあることでしょう。そんな時はこの名言を胸に、今以上の努力をもって、根気強く取り組んでみてはいかがでしょうか。
頑張りすぎて疲れた時に肩の力が抜ける名言
- 『「ちょっとだけ頑張る」ことを、毎日続けてみよう』
- 努力によって日本女子陸上界のトップへと上りつめた高橋さんですが、100%全力の日々を積み重ねていたわけではありません。
『「ちょっとだけ頑張る」ことを、毎日続けてみよう』という言葉から、毎日継続できる練習量を意識していたことがわかります。
高橋さんは他にも、『長い階段を一気に上がろうとすると、途中でへばってしまう。でも一段ずつ確実に上がっていけば、時間はかかっても頂上まで上がることができる』という名言も残しており、大きな結果を残すために長期決戦を覚悟で自分自身と向き合っていました。
アスリートの世界は結果にシビアであり、すぐに後続に追い抜かれてしまうため、短期間で結果を出すために自分を追い込みがちです。しかし高橋さんは、焦らず、努力のペースメイクがしっかりできていたことが、世界と戦えるまでに着実にステップアップできた勝因といえます。
仕事でも、結果が出ないことに焦ると、残業時間や業務量を一気に増やしてカバーしようとする方もいるかもしれません。そんな時はこの名言を思い出し、肩の力を抜いてひと息ついてみてください。そして、量を増やすことが本当に問題の根本解決につながるのか、自分自身に問いかけてみてはいかがでしょうか。
失敗してしまっても、前向きな気持ちになれる名言
- 『よかったことの現実も、悪いことの現実も、次へ向かう糧にしたい』
- 常に笑顔で明るく、前向きな気持ちになれる数多くの言葉を残している高橋尚子さんですが、結果が出ていない時に心無い中傷記事を目にし、思い悩んだりすることもあったといいます。
そうした後ろ向きな気持ちになりそうな時の乗り越え方として参考にしたいのが、『よかったことの現実も、悪いことの現実も、次へ向かう糧にしたい』という名言です。
スポーツはもちろん、ビジネスにおいても大成できるかどうかは、悪い現実を自分の中でどう受け止め、どう乗り越えていくかにかかっています。
なぜ悪い方へ転じたのか、その理由をとことん突き詰める方、悪い現実はすぐに忘れたほうがいいと思う方など、その向き合い方は人それぞれでしょう。
高橋さんの場合は、現実が良い、悪い、どちらであっても「次回結果を出すためのパワーに変える」と、未来へ活かすための意識を大切にしていたことがこの名言からわかります。
失敗した過去や結果が出ていない現実と真剣に向き合うことはとても大切なことですが、変えられない事実に縛られるよりも、未来について前向きに議論するほうが、ネガティブな気持ちも切り替えられます。
悪い現実を突きつけられ、心が落ち込んでしまう時は、ぜひこの名言を思い出してみてください。
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