自分らしく生きるヒントをくれる名言
お仕事、プライベートにおいて大きなライフイベントが訪れたとき、自分なりの人生をどう生きるか、その決断に悩む時があるでしょう。女性はとくにそうした決断のタイミングも多く、不安を抱えてしまう瞬間も多いはずです。
そこで今回は、過去の偉人たちの名言から「自分らしく生きる」ヒントをくれる言葉をご紹介します。
自分らしく人生を生き抜く指針となる名言
- 『人を信じよ。しかし、その百倍も自らを信じよ』
≪手塚治虫≫
日本を代表する漫画家、アニメーション作家。1928年、大阪府豊中市に生まれる。幼少期より漫画やアニメーションに親しみ、小学4年生の時に書いた初めての漫画『ピンピン生ちゃん』を皮切りに、学生時代から多くの作品を生み出す。太平洋戦争をきっかけに医学の道を志し、大阪大学附属医学専門部へ入学。在学中に4コマ漫画『マアチャンの日記帳』でプロデビューを果たす。卒業後は漫画家の道に専念することを決め、『新宝島』や『ジャングル大帝』などの作品を通じて全国区での知名度を獲得した。
1962年には「虫プロダクション」を設立。日本初の長編テレビアニメ『鉄腕アトム』が放映され、大反響を呼ぶ。その後も、『ブラック・ジャック』『三つ目がとおる』『火の鳥』などの大ヒット作品を多数手がけ、「漫画の神様」として後世にその功績が語り継がれている。
『人を信じよ。しかし、その百倍も自らを信じよ』という名言は、彼が座右の銘にしていた言葉です。
手塚氏の人生はその功績だけ見れば輝かしい成功体験ばかりですが、その道のりは決して平坦なものではありませんでした。売れっ子漫画家の台頭でノイローゼになったり、虫プロダクションが倒産し、彼自身も借金を背負うことになったりと、紆余曲折を経ています。しかし、失意の中でも手を止めることなく、自分を信じて漫画を描き続けたからこそ名作を生み出し続けることができたのです。
そして、この名言には続く言葉があります。
『時によっては、信じきっていた人々に裏切られることもある。そんなとき、自分自身が強い楯であり、味方であることが、絶望を克服できる唯一の道なのだ』
困難や挫折を経験したとき、落ち込み、自分を責めてしまうこともあるでしょう。周りの友人や家族の存在はもちろん心強いですが、どん底から抜け出すもっとも大きな原動力となるのは、自分自身です。自分らしさを認め、進むべき自身の可能性を信じてみましょう。
自分を見失いそうな時に思い出したい名言
- 『絶えずあなたを何者かに変えようとする世界の中で、自分らしくあり続けること。それがもっとも素晴らしい偉業である』
≪ラルフ・ワルド・エマーソン≫
アメリカの思想家、哲学者、作家、詩人。1803年生まれ、アメリカ合衆国マサチューセッツ州ボストン出身。8歳の時に牧師である父を亡くし貧困に苦しむが、14歳でハーバード大学へ入学。卒業後は兄が経営する女学校で教鞭をとる。22歳のときにハーバード神学校へ通い26歳で牧師となるが、教会制度をめぐって教会と対立。職を辞する。その後は、講演や執筆活動を精力的に行い、世紀を超えて読まれる世界的名著として知られるエッセー『自己信頼』をはじめ、さまざまな著書を残した。プラトン、カント、東洋の哲学なども踏まえたエマーソン独自の思想は、ソローやニーチェ、日本では福沢諭吉や宮沢賢治といった偉人たちにも影響を与えている。
彼の残した名言の中でも代表的なのが、『絶えずあなたを何者かに変えようとする世界の中で、自分らしくあり続けること。それがもっとも素晴らしい偉業である』という言葉です。
「コンコードの賢者」と呼ばれ、アメリカの知的文化を先導する発言者となったエマーソン。発言の影響力が高まった結果、自分に向けられる周囲の期待や希望も大きくなっていったことでしょう。そうした中で、彼の影響力を利用しようと目論む人々による悪意のある誘惑もあったはずです。
そんなさまざまな人の思惑や感情が渦巻く中でも、彼は自分らしさを貫く大切さを心に留めていたことがこの言葉からわかります。
仕事でもプライベートでも、周りの目を気にして他人の意見に流されたり、欲望に負けそうになることもあるかもしれません。しかし、そこで一度立ち止まってこの言葉を思い出してみてください。らしさを見失わないことこそが、理想の人生を生き抜くカギになるはずです。
挑戦へ一歩踏み出す勇気をくれる名言
- 『やったことは例え失敗しても、二十年後には笑い話にできる。しかし、やらなかったことは、二十年後には後悔するだけだ 』
≪マーク・トウェイン≫
著作家、小説家。『トム・ソーヤーの冒険』や『ハックルベリ・フィンの冒険』などが代表作である。1835年生まれ、アメリカ合衆国ミズーリ州出身。本名はサミュエル・ラングホーン・クレメンズ。
4歳の時に一家でミズーリ州ハンニバルに移住後、1847年に父親が死去。一家の大黒柱となった長男が開業した印刷所を手伝うため15歳で働き始め、そこで記事の執筆を手掛けたことが物書きの原点となった。1861年に新聞社に勤めたことをきっかけに、本格的にマーク・トウェイン名で文筆活動をスタート。1869年、ヨーロッパ旅行体験記『地中海遊覧記』がベストセラーに。その後に出版した『トム・ソーヤーの冒険』、『ハックルベリ・フィンの冒険』といった幼少期の自伝的小説がアメリカ文学に多大な影響を与え、人気作家としての確固たる地位を確立した。
『やったことは例え失敗しても、二十年後には笑い話にできる。しかし、やらなかったことは、二十年後には後悔するだけだ』という言葉は、自分が正しいと思う道に向かって行動することの大切さを説いた名言です。
マーク・トウェイン自身が、ベストセラー作品を世に送り出す一方で、生来の浪費癖と投資の失敗で破産を繰り返す奔放な人生を歩んでいます。晩年は借金完済のために執筆活動をしながら、60歳を目前にして世界一周講演旅行を敢行。この時の体験を旅行記『赤道に沿って』で出版すると、大ヒット作となり、借金の全額返済を完了しています。
彼のように思うまま行動することには一定のリスクを伴うため、自分自身に置き換えると臆してしまう人がほとんどでしょう。しかし、彼の名言が示すような「やらぬ後悔よりやる後悔」という精神が必要な決断もあるはずです。
何かに挑戦しようか悩んでいる時、不安な時、背中を押してくれる言葉としてぜひ覚えておきたい名言です。