「コム・デ・ギャルソン」の創始者・川久保玲さんの名言
「コム・デ・ギャルソン」の創始者であり、ファッションデザイナーとして活躍する川久保玲さん。
トレンドに左右されない斬新で独創的なデザイン表現が高く評価され、世界中に多くのブランドファンを抱えています。
そんな川久保さんは、前向きでエネルギッシュな言葉を数多く残しており、たくさんの気づきを与えてくれます。
今回は、仕事への活力を与えてくれる力強い名言を厳選してご紹介します。
挑戦への意欲をかき立てる名言
- 『本人の中身が新しければ、着ているものも新しく見える。ファッションとは、それを着ている人の中身も含めたものなのです』
≪川久保玲≫
ファッションデザイナー。1942年生まれ、東京都出身。慶應義塾大学文学部哲学科を卒業後、1964年に株式会社旭化成に就職。3年後に退職し、フリーランスのスタイリストとして活動を始める。その後、独学でデザインを学びながら自ら洋服づくりを手掛け、ファッションデザイナーとしてもその才能を開花させる。
1973年、株式会社コム・デ・ギャルソンを設立。1975年に「東京コレクション」でコレクションデビューを果たし、1981年には「パリコレクション」に参加。これまでのファッションへの既成概念を覆す斬新な表現で、業界に衝撃を与えた。
1983年に第1回毎日ファッション大賞、1992年にフランス芸術文化勲章、2019年には、ファッションデザイナーとして初めてイサムノグチ賞を受賞するなど、国内外でその功績を称えられている。
現代ファッションに多大な影響を与えたファッション界のレジェンド・川久保玲さん。
自身の過去の作品を踏襲したり誰かを模倣したりすることなく、新たなデザイン、価値観を絶えず世の中に提案し続けています。
その一方で、『本人の中身が新しければ、着ているものも新しく見える。ファッションとは、それを着ている人の中身も含めたものなのです』との名言を残し、アイテムに頼らず、それを身につける本人も常にアップデートし続けることの大切さを説いています。
川久保さん自身がそれを体現しており、パリコレクションで当時のファッションシーンではタブーとされた黒を主役にしたり、あえて左右非対称や穴あきのシルエットをつくったりと、他ブランドとは一線を画すデザインを発表。
当然のことながら、あまりに奇抜で前衛的すぎると当初は賛否両論を巻き起こしましたが、他に類を見ない創造性の高さが次第に評価されていきます。
『すでにみたものでなく、すでに繰り返されたことでなく、 新しく発見すること、前に向かっていること、自由で心躍ること。』
川久保さんは、デザイナーとしての仕事との向き合い方をこう表現しています。
どんなビジネスの成功も、トレンドを作り続けることがカギです。新たな挑戦に対して背中を押してほしいときは、ぜひこの名言を思い出してみてください。
批判的な意見に落ち込んだとき力をくれる名言
- 『無視されるよりも、けなされるほうがましです』
- 流行とは全く異なる独創的な提案が高く評価される川久保さん。
一方で、新たなデザインに対して否定的な意見も多く噴出し、「ぼろ布のようだ」「洋服への冒涜」などと強く非難されることもありました。
こうした批判に対して、川久保さんは『無視されるよりも、けなされるほうがましです』との名言を、ウォールストリートジャーナルのインタビューで語っています。
さらに、『作品に対し『よかったですね』『綺麗だったですね』と皆から評価を受けたら、不安で仕方ないです。そんなにわかり易いものを作ったのかと、自己嫌悪に陥ってしまいます』とも話し、自身の提案を全員に良いものとして受け入れてもらおうとは思っていないことがわかります。
新しい取り組みをするにあたっては、どんなビジネスであっても当然、批判はつきものです。しかし、川久保さんのように否定派の存在を受け入れつつも、批判的な意見に迎合することなく己の道を突き進むのは、意外と難しいことです。
“けなされる”ということは、注目されていることの裏返しでもあります。ネガティブな意見にももちろん目を通しつつ、自己流を軸にした積極的なチャレンジをしてみてはいかがでしょうか。
オンリーワンであることの大切さを教えてくれる名言
- 『誰でもわかって、よく売れそうで、という服を作っていたらコムデギャルソンの存在はありません』
- 「コムデギャルソン」というブランド名は、フランス語で「少年のように」という意味を持ちます。少年のような心、冒険心を持つといった意味合いが強く、その名の通り、川久保さんは斬新なデザイン提案で私たちを驚かせ、楽しませてきました。
『誰でもわかって、よく売れそうで、という服を作っていたらコムデギャルソンの存在はありません』という名言は、まさに川久保さんがファッションデザイナーとして貫き続けてきた、ブランドの存在意義といえます。
ファッション業界はさることながら、どの業界でも市場、トレンドの変化が年々激しくなり、企業の寿命は平均20~30年程度といわれます。
群雄割拠の時代の中で、半世紀以上にも渡りブランド力の高さを世間に示し続けることができたのは、この名言にあるようなオンリーワンであり続けようとするブレない信念が所以なのかもしれません。
管理職は新規ビジネスに関わるケースもあり、チームの一員ひいては会社の一員として、俯瞰して物事を考えなくてはならないこともあるでしょう。
そんな時こそこの名言を思い出し、競合他社とは異なる自社ならではのオンリーワンを追及してみてください。
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