3名のキャリアアドバイザーが感じる、女性の働き方の変化。 「10年後に輝くためにできること」
社内では相談しづらい悩みや本音を語る、女性管理職の座談会。今回は特別編。キャリアアドバイザーとして女性向けハイクラス転職を支援する「Be myself for Women’s Career」のメンバーが登場!自身も管理職を務める3名が、「この先10年の働き方」をテーマに、管理職女性のキャリアについて本音で語ります。
後編では、キャリアアドバイザーの視点で、昨今の女性の働き方の変化と、働き続けたい女性へのアドバイスを伺いました。
◾️「Be myself for Women’s Career」とは?
パソナのハイクラス女性向け転職支援サービス。メンバーの多くが管理職経験者。子育て等のライフイベントとキャリアの両立など、女性特有の悩みに寄り添いながら転職サポートを行う。
【参加者】
中曽さん(42歳)
新卒でパソナに入社し、製造業界を中心に法人営業、キャリアアドバイザーに従事。部長職としてサービス品質向上施策の推進やマネジメントを経験。2歳児と3歳児の母。現在は部下4人を抱えるチームのマネージャーを務める。
紺谷さん(36歳)
新卒でアパレルメーカーに就職。本社勤務を経て、パソナに入社。管理部門専門のキャリアアドバイザーとして従事。現在はコンサルティングファームや監査法人を担当するチームのマネージャーと、女性の転職支援チームを兼務。
薮本さん(35歳)
新卒でウエディング業界に就職。2016年パソナへ入社。キャリアアドバイザーとして管理部門・営業・製造業・サービス業など幅広い業界職種の転職支援に従事。現在は関西にて企業向けの採用支援と、求職者様の転職支援を一貫して担当。5歳の男の子の母。
この先10年、管理職は「多様性への対応」が求められる
- ー女性管理職の方が転職を検討する際、よく直面する悩みを教えてください。
- 紺谷さん:年収と働き方のバランスです。年収を維持したまま転職する場合、家庭との両立がどの程度できるかは業界や会社によって差があるもの。現在の働き方を維持しながら年収を上げたり維持したりすることが難しいという相談はよくいただきますね。
薮本さん:リモートワークから出社が復活している企業様も増えていますよね…。柔軟な働き方ができる企業で、子育てとキャリアを維持したいという相談も増えています。
紺谷さん:会社がリモートワークを推進していても、配属された組織が男性ばかりだとミーティングを夜に設定されてしまう、ということもあります。自分のパフォーマンスを発揮できる環境を求めて転職を考える方は増えていますよね。
薮本さん:確かに。あとは会社によっては課長クラスで昇進が止まってしまい、もう一段上に行きたいけど行けないという悩みも聞きます。
中曽さん:40代、50代でバリバリ管理職をしている女性は、ほとんどが転職によってキャリアを積み上げてきた方だと感じます。そういう方からは、「今までの経験が存分に活かせない」という悩みをいただくことも。いろいろな経験をしてきたからこそ、現在の会社での制約に物足りなさを感じているようです。
- ーでは、この先10年で女性管理職の働き方はどのように変わっていくと思いますか?
- 紺谷さん:女性でも管理職になり、家庭と仕事を両立するのが当たり前になっていくのではないかと思います。
この10年間を振り返ると、女性の働き方は相当変わりましたし、女性管理職も増えています。コロナ禍をきっかけにリモートワークが普及し、時間的な制約があっても成果を出せれば家庭との両立がしやすくなったことも要因の一つだと思います。管理職を目指したいという女性も増えている実感があります。
ただ、業界によってはまだまだ男女の働き方やポジションに差がある実情も。10年後にはその点がさらに解消されてほしいですね。
薮本さん:私も同感です。「女性だから」というバイアスがなくなり、働き方も変わってきています。女性もスキルを身につけて自立する必要が出てくると思います。
中曽さん:「女性だから」「男性だから」という差別は本当になくなってきていますよね。
私自身、子どもの具合が悪くて出社が少し遅れる時もありますし、お迎えを夫に任せて仕事をすることもある。会社や周りに支えられて恵まれているなと感じますが、そういう働き方がより一般的になっていくのかなと思います。
薮本さん:そのように社会が変わっていく中で、管理職のマインドも追いついていく必要がありますよね。
中曽さん:そうですね。管理職には多様性に対応できることが求められてくると思います。
例えば不妊治療や介護、病気など、開示していない事情を抱えながら働いている人もたくさんいます。そういう事情がある人が当たり前にフルタイムで働ける環境が会社には必要だと思っていて。
キャリアは長いので、管理職はメンバーに対して「今はこの時期だから」という理解が必要。一人の人間が常に100%仕事にリソースを割けるわけではなく、今は50%しかできなくても、その人の能力は50%ではない。そういうことを長い目で見られる管理職や組織が必要ですね。
紺谷さん:外部環境が変化し、どの業界でも新しい課題に直面する中で、それを解決できるリーダーシップも求められていると感じます。
転職の面接では、マネジメントの経験も「どのようなマネジメントをしてきたか」まで深く掘り下げて質問される傾向があります。例えば、「人材確保が難しい中で定着率を上げるために何をしてきたか」「一人の能力を開発するために何をしてきたか」など、具体的な取り組みを問われます。
課題に対してどうアプローチできるかという能力が今後も管理職には必要とされると思います。
変化が激しい世の中、しなやかなキャリア形成を
- ー最後に、この先のキャリア形成の考え方について、同世代の働く女性にアドバイスをお願いします。
- 薮本さん:まず自分自身がバイアスを外すこと。例えば「女性だから家事育児を全部しなければいけない」「子どもがいるから働けない」と、がんじがらめにならないこと。先入観を外せば、自分のキャリアと向き合うこともできるのかなと思います。
社会はどんどん変わっていくので、明日何が起こるかわからない。だからこそ自分のキャリアに当事者意識を持って行動することが大切かなと思います!
紺谷さん:何歳になっても必要とされるような経験を積んでいくことが大切かなと思います。自分の強みの軸や武器を磨いていったり、尖らせていくことを意識すると良いと思います。
中曽さん:人によって置かれている状況は違うので、周りに合わせる必要はないと思います。同じ年齢の子どもがいる人と比べて「私はまだそこまで仕事に踏み込めない」と思っても、それで良いんです!
それぞれ家庭環境も違いますし、自分が良いと思うことを大事にしてください。後ろめたさを感じないで、今ある自分を大事にして、自分で自分を応援してください。そしてやりたいことは声に出して、自分の応援者を増やしてください。
結局、キャリアは予定通りにはいかないもの。結婚したら…子供ができたら…家を買ったら…とか、考えてもその通りになんてならないので、今の自分の気持ちを大切にしたら良いと思います!準備に準備を重ねていざ転職!と思っても、リーマンショックやコロナ禍のように環境が変わって転職しづらいこともありますしね。時の運や流れに任せて柔軟にしなやかにキャリア形成していくと良いと思いますよ。
キャリアもライフも、予定通りには進まない。だからこそ、“こうあるべき”にとらわれず、“こうありたい”を選んでいく。10年後も働き続けるために、今、自分らしく前向きに働くことが大切なのだと感じさせてくれる座談会でした。
Be myself for Women’s Careerでは、働く女性の想いに寄り添いながら、理想のキャリアの形を一緒に見つけていくお手伝いをしています。キャリア形成に関する悩みやモヤモヤした気持ちがあればぜひ一度、ご相談ください。
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